3Dモデリング入門20 面取りと厚さツールで ソリッドを加工する

 3Dモデリング入門のシリーズは今回で最終回となります。
 ソリッドを部分的に編集するツールについてまとめます。

 Partワークベンチには、パーツ フィレット.svgフィレットFillet、部分面取り.svg面取りChamfer、成形品の厚さ.svg厚みThicknessがあります。
 PartDesignワークベンチには、減算ツールとしてPartDesign Fillet.svgフィレット、PartDesign面取り.svg面取り、 PartDesign Draft.svgドラフト、PartDesign Thickness.svg厚みがあります。


 これらのツールがなければ、これまでに練習したツールやブーリアン演算を組み合わせて、同じ形状を作成することもできますが、操作手順が多くなり位置合わせも難しいので、モデリングの手間が増えます。



■Partワークベンチの面取りと厚みツール
パーツ フィレット.svgフィレットFilletツールと部分面取り.svg面取りChamferツールは、ソリッドのエッジを丸面または角面取りするためのツールです。


オブジェクトを選択し、ツールをクリックすると、同じオプションが表示されます。


選択範囲でエッジを選択にすると、エッジの線をひとつずつ選択していきます。

面を選択にすると、作業ウインドウで面をクリックして、その面の周囲のエッジが面取りの対象になります。

対象となるエッジと、面取り半径を指定できます。

フィレットの種類は、一定半径と可変半径があり、可変にすると丸面は始点と終点の半径を変え、角面はそれぞれの辺の長さを変えることができます。

作業ウインドウで該当箇所をクリックすると、自動的にチェックが入ります。





上面を選択し、フィレット(丸面)にした場合です。







上面を選択し、面取り(角面)にした場合です。










成形品の厚さ.svg厚みThicknessツールは、ソリッドの外側に指定の厚さの外皮を作成します。面を作らない部分を指定する必要があります。厚みは外側に押出すので、内側が元のソリッドの大きさになります。

立方体の上面を選択して、厚みツールをクリックします。
選択した面は削除し、それ以外の面に外皮を作成します。





オプションで、厚みを設定できます。
モードはスキンのままにします。
接合の種類は、円弧と共通集合が使えます。

円弧はコーナーを丸面取りします。共通集合は、突合せです。

「面」ボタンは、最初にソリッドの面を選択している場合は、操作は不要です。













もう一つ、上面と前面を選択して厚みツールをクリックします。







上と前の2方向が開放になります。
結合の種類を共通集合にしたので、コーナーは突合せになります。






















■PartDesignワークベンチの面取りと厚みツール
面取りや厚みは、元のソリッドを削り取って形状を整えるので、PartDesignワークベンチでは、減算ツールになります。

PartDesign Fillet.svgフィレット、PartDesign面取り.svg面取り、PartDesign Draft.svgドラフト、PartDesign Thickness.svg厚みツールがあります。

ドラフトは、ソリッドの面に勾配をつけるツールです。


PartDesign Fillet.svgフィレットツールは、ソリッドのエッジまたは面を選択し、ツールをクリックします。

「Add」ボタンで追加のエッジや面を選択することができます。
面取り半径を決めたらOKで作成します。







PartDesign面取り.svg面取りツールのオプションは、下部がフィレットとは違っています。




Typeは、面取りの形で、等距離、2つの距離、距離と角度の3タイプを選択できます。

面の長さや角度を細かく設定できます。

選択した項目に応じて、Sizeの入力欄が変わります。





PartDesign Draft.svgドラフトツールは、面に勾配を付けます。

オプションの上部は面取りと同様です。



下の勾配の角度入力欄で、角度を設定します。











PartDesign Thickness.svg厚みツールも、オプションの上部は面取りと同じです。


下部のオプションのモード、複合タイプはPartワークベンチのツールと同様です。





PartDesignワークベンチの厚みツールには、□内側に向かって厚みを作成があります。

ONにすると、外面は動かさないで、内側に向かって厚みを押出します。


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