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12月, 2021の投稿を表示しています

11.02図面からモデリング 住宅1-2

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■外壁建具をカーテンウォールで作成する 窓は、連続する大きい窓なので、カーテンウォールで作成する。 カーテンウォールは、縦横とも均等割りしかできないので、割り付けを組み合わせたい時は同じ場所に複数のカーテンウォールを作成するれば違うパターンを合成できる。 個別の小さい窓は、プリセットの窓を配置するだけなので、今回は省略する。 カーテンウォールを配置する壁面を選択し、作業平面を移動する。 壁面に範囲を作図する。(長方形で面を作成する。) 各面に移動しながら、それぞれの面のカーテンウォールの範囲を作図する。 屋上部分は、手摺の上にルーバーがあるので、ルーバー範囲も作図する。 (水平ルーバーは仮作成用に垂直面に大きさを作図する。) 開口範囲をひとつずつ選択し、カーテンウォールツールをクリックして変換する。 マリオンサイズ(今回は50x50とする。)を入替える。パネルは標準のまま。 水平と垂直のセクション数を変更する。 これを繰り返して、外壁窓を作成する。 (正確に作成するなら、外壁を切抜いて窓の外壁面からのオフセットを調整する必要があるが、今回は内部を作成しないので、カーテンウォールを外側から張り付けただけにしている。) ルーバー部分は、マリオンサイズを変更し、ピッチ100程度になるようにセクション数を調整する。 パネル厚さを0にすると、パネルの表示が消えて枠だけになる。 水平ルーバーは、カーテンウォールで作成するが、水平面にカーテンウォールツールを適用すると、マリオンのサイズが正しく反映されない。 一度垂直面にルーバーサイズを作図し、ルーバーに変換してから、回転と移動ツールを使って正しい位置に配置する。 ■屋根と軒天を作成する floor10.4に作業平面を移動する。 屋上はV字型になっているので、トップと谷のラインを作図する。 トップの2本のラインを選択し、Placementで上方向に1200上げる。 面を張って、床ツールで変換してもよいが、ここではロフトで作成してみる。 Partワークベンチに移動する。 ロフトルールをクリックくして、オプションを表示する。 トップと谷のラインを順に選択し、矢印で右の窓に異動する。 オプションの線織面をONにして、直線状につながるように設定してOKをクリックして面を作成する。 作成した面を3Dオフセットで150、オフセットを埋めるをO

11.01図面からモデリング 住宅1-1 

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 既存の図面からモデルを作成する練習をする。BIMのモデリングからは少し離れてしまうが、標準の部品でモデリングできないときの練習にはなる。 2DCADの図面データをDXFで読み込んで、モデリングする方法は、チュートリアルのArchチュートリアル(v0.14)に詳しい説明があるので、読んでもらいたい。 ここで練習するのは、CADデータのない図面の画像からモデルを作る方法である。 ※ DXFの読込は、ファイル>インポートでできる(はずである)が、AutoCADで作成したDXFでも読み込めないことがあった。その場合は、技術ドキュメントで推奨されているLibreCADでDXFを読み込んで、DXFで上書保存すれば読み込むことができる。 ( FreeCADのDXFは2D対応なので、DXFが3Dの場合は読み込めない。)  FreeCADでモデルを起こすならSketcherを活用すると効率的である。特に雑誌などに掲載された寸法のない図面は、壁の位置を決める必要があるので、Sketcherで作図すれば寸法を何度でも調整することができる。  今回は、古い雑誌に出ていた住宅をモデリングしてみる。詳細な寸法はこの図から読み取ることはできないので、内部は省略する。 データダウンロード (2024/05/15追記)  以下の説明では、画像の貼り込みと拡大縮小はImageワークベンチのツールを使っているが、FreeCADv0.21では、Imageワークベンチが見当たらなくなっている。  ツールメニューの中に 画像を読込み ツールがあるが、新しタブができるだけで、作業中のタブに直接読み込むことができない。  対策としては、作業中のタブに画像を貼り付けるには、ファイルメニューのインポートを使い、ファイルの種類をImage formatsにして、画像を挿入する方法が使用できる。 画像の移動、拡大縮小には、Placementプロパティで数値入力するか、 移動ツール、 スケールツールを使用する。 ■画像の読み込み イメージの読み込みには、 Imageワークベンチ を使う。 1階平面図をJPGデータにする。読込後にスケールを調整するので、画像データのスケールは気にしなくてもよい。 ImagePlane作成ツールをクリックして、まず平面の画像JPGを、ファイルを選択してXY平面に読み込む。 この時、オフセット

入門ガイド5.3 リンクするための数式エディタの設定方法

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 モデルの自動変形に関しては、FreeCADの操作やデータ構造を把握していないと理解できない部分が多数あります。FreeCADを使い慣れないとモデルの自動変形は必要ないかもしれませんが、今わかっている範囲で、概要だけまとめておきます。 以下の説明は、「入門ガイド4.2 通り芯とレベル BIMプロジェクトのセットアップ」で作成した軸線とレベルを使います。 軸線のリンク 横軸のプロパティを見ると、Lengthに(Rectangle.Length*1.1)とあります。 この( )内の部分が数式エディタで入力された計算式です。  Rectangleは建物の輪郭オブジェクトで、Lengthはそのプロパティです。横軸の長さは建物輪郭長さの1.1倍ということです。 このように他のオブジェクトのプロパティを使用するときは、「オブジェクト.プロパティ」の形で参照します。 オブジェクトは内部名(オブジェクトを選択するとステイタスバーに表示されます。)とします。 軸線の内部名は、横軸、縦軸、水平軸の順にAxis001、Axis、Axis002と作成順に連番が付きます。 Distancesは、[0,4500,4500,0]となっています。この数値を呼び出す場合はDistances[n]と書きます。 Lengthを他のプロパティとリンクすることもできますが、このままにしておきます。 レベルのリンク レベルオブジェクトの内部名はBuildingPart001から004です。 高さに関するプロパティはいくつかあって、Placementは座標、Heightは下層の建築オブジェクトに適用する高さ、Elevationは高さの数値で、.Placement.Base.zでPlacementのZ値を参照しています。 Placementの数値欄には数式エディタのマークがありませんが、[...]でPlacementの内訳を表示すると、XYZの入力欄には数式エディタのマークがあります。 Placementがあれば、数式エディタでリンクできるということです。 レベルのZ値は、水平軸のDistancesの累計となるので、スプレッドシートを使って階高を集計し、結果をレベルのPlacementに戻します。 spreadsheetワークベンチに切り替えて、スプレッドシート新規作成をクリックすると、モデルタブにspreads

入門ガイド5.2 数値のリンクで、モデルを自動変形する

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 モデルの自動変形に関しては、FreeCADの操作やデータ構造を把握していないと理解できない部分が多数あります。FreeCADを使い慣れないとモデルの自動変形は必要ないかもしれませんが、今わかっている範囲で、概要だけまとめておきます。  BIMでは、モデルを修正すると、変更がすべての図面に反映され整合性が確保されることがメリットといわれますが、モデルの一部を変更した時に、関連する部分が自動的に修正されることも重要な要素です。  簡単な平屋の建物なら変更箇所を順番に直していくことも可能ですが、大規模な建物になると、企画や基本設計の時に基準線や階高を変更した場合、モデルが自動的に変形しないとその修正は膨大なものになります。  2DCADなら範囲を選択してストレッチすれば変形できますが、3Dでストレッチをすると画面で見えてない部分もあるので、モデルが崩れてしまう可能性があります。  市販のBIMソフトでは部品を配置すると、自動的に基準になる線にリンクするので、変更に対応してモデルは自動変形します。FreeCADではリンクしていないので、修正しない部品はそのままの位置に残ります。  BIMソフトとして成立するためには、この自動変形の機能がどうしても必要です。FreeCADは、プロパティに直接数値入力する他に 数式エディタ という機能があって、他のオブジェクトのプロパティを参照して計算式で入力できるようになっています。この機能により相互のデータを関連づけると自動変形できるようになります。 数式エディタ とは、プロパティの数値入力欄をクリックしたときに右端に○印(○の中にf(x))が出るものです。クリックすると入力用のウインドウが開きます。 ■数式エディタを使ってリンクする部分  BIMソフトRevitでは、変更がモデルの関連部分にどのように影響するか考えてみます。 1. 通り芯の位置(スパン間隔)を変更すると、通り芯上の部品が移動します。通り移動により長さが変更になる梁、壁、床や屋根の長さが変更になります。 2. 階高を変更すると、柱と壁の高さが変更になります。変更した階より上の階のモデルは階高変更分だけ移動します。 3. 壁を移動、削除、追加した場合は、壁に接続する他の壁も長さを調整します。 4. 構造部材を含めすべての部品はファミリを使用して作成されているので、部品を変更

入門ガイド5.1 TechDrawで2D図面作成、spreadsheetワークベンチ

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3DCAD初心者のためのFreeCAD-BIM入門ガイド S.5 その他の機能 ■TecDrawワークベンチ  TechDrawワークベンチは、他のワークベンチで作成した3Dモデルから技術的な2D図面を生成するために使用します。  図面を作成するためには次のような手順が必要です。 1. 図面をレイアウトするベースになるページを作成し、ビュー(図面)を挿入します。 2. 挿入したビュー(図面)を、ページ上にレイアウトします。 3. 注釈寸法を記入し、ハッチング、画像等の情報を追加します。 4. 図面のタイトル、フォーマットをまとめます。 5. 完成した図面を保存、エクスポートします。 TechDrawワークベンチには、2D作図機能はありません。2D作図ツールであるDraftワークベンチの作図ツールを使うこともできません。寸法注釈を記入して、図面をまとめるための機能を提供します。 建築図面の場合は、BIMワークベンチにある 断面オブジェクト作成ツールにより切断面を作成し、TechDrawワークベンチのツールでレイアウトして図面を作成します。 断面オブジェクトは、平面図、断面図、立面図などの2Dビューとして ページに挿入します。 切断方向と位置、切断対象のオブジェクトを設定できるので、いろいろな断面図が作成できます。 TecDrawワークベンチのツールには次のようなものがあります。 作成したモデルをいくつかのパターンで図面化し、TecDrawのページ上にレイアウトすることができます。   ページは、 テンプレートを選択して、 新しい TechDraw ページを 作成します。 TechDrawでは、ベースになる用紙をページとよび、ページ上にビュー(図面)を挿入してレイアウトします。 テンプレートを使うと、図面サイズと図枠のフォーマットを選択できます。   ビューは、BIMワークベンチで作成した断面図 ビューを ページに挿入します。 BIMワークベンチで断面図オブジェクトを作成しただけでは、ページに挿入されないので、ページにビューとして挿入するためにこのツールを使います。 ビューの挿入は、データ量が大きくなると、意外に時間がかかります。小さなデータで正しく 機能しているか試してみることも必要です。   ビューの挿入は、選択したオブジェクトを 作業ウインドウの視線方向で2D平面

入門ガイド4.7 その他のBIMツールでできること

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■その他のBIMツール その他のBIMツールで重要なものは、建築オブジェクトの   加算、   減算ツールです。 ブーリアン演算での   加算(ユニオン、ヒューズ)、   減算(カット)で建築オブジェクトを処理すると建築オブジェクトの属性が消えてFusionとCutオブジェクトになります。 建築オブジェクトの加算減算ツールなら、もとになる建築オブジェクトの下層に他のオブジェクトが移動する形で合成するので、建築オブジェクトの属性が残ります。合成して残るオブジェクト(ホスト)が建築オブジェクトであれば、相手の加算減算するものは、建築オブジェクトでもソリッドでも使用することができます。 建築オブジェクトの  加算ツール、  減算ツールと、 カットツールはオブジェクトを選択する順序が逆になっていることも注意すべき点です。 その他に、BIMワークベンチには、使用頻度は少ないけれども知っておくと便利なツールも含まれています。BIMツールで作成するオブジェクトは、建築オブジェクトになり、BIMの属性が定義されます。 ■   カーテンウォール は、枠とパネルで構成されたモデルを作成するツールです。 (最初に作成されるのは嵌め殺し窓のような単純な形状ですが、枠(マリオン)のプロパティprofileに部材の形状を設定することで複雑な形状を作成することができます。 等間隔で配置される部材であれば、ルーバーやガラリ、シャッターも作成できます。 パネル部分のプロパティと枠の間隔を調整すれば、パネル状のカーテンウォールも可能です。 枠を均等配置できる機能を使って、壁の胴縁下地を作成する方法も技術ドキュメントで紹介されています。 1. Face(平面や曲率の緩い自由曲面)を選択し、カーテンウォールツールをクリックするとカーテンウォールに変換します。  2. 壁ツールと同様に、始点終点を指定してカーテンウォールを作成することもできます。 カーテンウォールはまず形状を作成してから、プロパティを調整します。 ■   パネル は、Faceをパネルオブジェクトに変換するツールですが、別の使い方があります。  プロパティWave Typeの設定で、波板またはデッキプレートのような形状を選択できます。  形状の細かい設定ができないので、折板のような不規則な形状の繰り返しには対応していません。 ■   トラス

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