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4月, 2024の投稿を表示しています

Tips集 RenderワークベンチでレンダリングエンジンAppleseedを使う

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技術ドキュメントによれば、Renderワークベンチでは、外部のレンダリングエンジンを使用して、FreeCADモデルから高品質のイメージを生成できるとある。 現在、6つの外部レンダリングエンジンが対応していることになっているが、ネット上で検索しても使い方については、ほとんど知ることができない。 LuxCoreRender ( スタンドアローン版) と  Appleseed は、ダウンロードして解凍し、 FreeCADに連携すれば使用できる。 LuxCoreRenderの操作方法については、以前に 「 オブジェクトを着色する(3)パースのレンダリングに挑戦」 に記載した。 Cycles ( Blender) は、スタンドアローン版のプログラムデータを入手しビルドする(実行ファイルに組み立てる)必要があるようなので、プログラミング初心者には手が出ない。 Pov-Ray、 Intel Osprey Studio、 Pbrt-v4  については、情報が乏しく導入方法がわからない。 以上のような状況から、現状で利用できそうなレンダリングエンジンは、 LuxCoreRender 以外では、 Appleseed となる。 Appleseed は、アニメーションと視覚効果のために設計されたと説明があるように、 LuxCoreRenderレンダラーより詳細な設定が可能なようにみえるので、短時間で精細なイメージを生成できる可能性がある。 ■Appleseedをインストールする Appleseedのホームページから、プログラムをダウンロードする。 ダウンロードしたファイルを解凍すると、Appleseedフォルダ内にプログラムファイルが展開される。 特にインストールは必要ない。解凍してできた Appleseedフォルダを適当な場所に移動する。 (解凍したフォルダ内のbinフォルダの appleseed.studio.exeをダブルクリックすると、ソフトが起動する。FreeCADで使う場合は、RenderワークベンチからAppleseedを呼出すので特に起動する必要もない。) ■FreeCADとAppleseedを連携する FreeCADでRenderワークベンチに移動する。 メニューの編集>設定>Renderで、Appleseedの実行ファイルにリンクする。 Appleseed comman...

Tips集 Renderワークベンチのカメラツールを使う

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 Renderワークベンチでカメラオブジェクトを作成すると、カメラの位置とアングル、焦点距離(画角)を保存することができる。 FreeCADではカメラオブジェクトを作成しなくても、3Dビューの表示のままでレンダリングすることができるが、 カメラオブジェクトを使えば複数のカメラビューの保存と呼出し、アングルや焦点距離の調整が可能になる。 ここでは、Renderワークベンチのカメラツールの設定方法をまとめる。 ■レンダリングの操作手順 FreeCADでモデルのレンダリングをする操作方法は、 「オブジェクトを着色する(3)パースのレンダリングに挑戦」 で詳しく説明しているが、概要は次のようになる。 ①  レンダリングプロジェクトを作成する  ライトを設定しないときは、Sunlightを選択する。 ②  オブジェクトのビューをレンダリングプロジェクトに追加する  レンダリングするオブジェクトとプロジェクトの両方を選択し、[ビューの追加]ボタンを押して、オブジェクトをレンダリングプロジェクトの下層に登録する。 ③視点を設定する   透視投影モード に切り替え、3Dビューで目的の位置に移動してレンダリングするビューを決める。  切替え方法は、ナビゲーションキューブの右下の立方体をクリックして透視投影表示(V,P)を選択する。 (メニュー>表示>透視投影表示(V,P)でも選択できる。) ④ レンダリングする   プロジェクトを選択し、 ツールバーの[レンダリング]ボタンを押す。 ■カメラオブジェクトを追加する  以上の方法で、3Dビューの表示でオブジェクトをレンダリングすることができるが、カメラオブジェクトを作成することで、カメラアングルの保存と呼出し、調整を行うことが可能になる。 カメラオブジェクトは、いつでも、いくつでも作成できるが、 カメラオブジェクトは、必ず透視投影モードに切り替えてから作成する。 透視投影モードになっていないと、これから説明する作成 後のプロパティの変更が画面に反映されない。 (作成時のカメラビューに戻すことはできる。) ここからは実際に操作しながら説明する。 まず、Partワークベンチで、立方体プリミティブを作成する。 プロパティでHeightを20に変更して、10×10×20の直方体を作成する。 直方体を選択し、配列複写ツールをクリックして、要素の数...

3Dモデリング練習19 ねじれた形状(Twisted Part) 三面図を、3D曲線、シェル、ソリッドに変換

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 ねじれた形状をPartワークベンチのツールで作成する方法を検討する。  面を組み立てて合成する方法を使っているので、PartDesignワークベンチでは同様の方法は使えない。  PartやPartDesignワークベンチのロフトやスイープツールでは、断面と経路を指定してモデルを作成できるが、面がねじれていると正しく接続できないことが多い。  ここで採用するのは、断面の頂点の経路となる3D曲線を切り出し、線織面ツールで面を作成して組み合わせる方法である。 ねじれた形状の練習として、図のようなモデルを作成してみる。 同様の形状をCurvesワークベンチで作成する方法について、他の方がYouTubeに上げていて、自由な形状を作成するという意味ではそちらの方が優れている。 ここで練習する方法は、三面図がある場合、または三面図で経路を作図しながらモデルを作成する場合と考えてもらいたい。 作成できるものは、Partワークベンチの 線織面(Ruled Surface)ツールで作成できる曲面の組み合わせに限定されている。 ■三面図から3D曲線を切り出し、線織面(Ruled Surface)ツールで面を作成する FreeCADを起動し、 Partワークベンチに移動する。 上面図にある断面をXY平面(上面)に作図する。 sketch作成ツールをクリックし、作業平面は、XY平面(上面)を選択する。 座標原点を基準にして、 長方形ツールで長方形を作図する。 水平距離拘束=4、 垂直距離拘束=20で、長方形を固定し、OKで戻る。(Sketch) モデルタブに移動し、空白部分をクリックしてsketchが選択されていない状態にする。 sketch作成ツールをクリックし、作業平面は、XY平面(上面)を選択する。 長方形ツールで、Y軸に拘束して長方形を作図する。 水平距離拘束=20、垂直距離拘束=5とする。 長方形左下とX軸を選択し、 距離拘束=5.5で長方形を固定し、OKで戻る。(Sketch001) 縦長の長方形sketchを選択し、PlacementプロパティをZ=25として高さ方向に移動する。 「Home」キーを押して全体を表示し、長方形の位置関係を確認する。 経路の3D曲線を作成するには、2方向からの図があればよい。ここでは上面図と正面または側面の組み合わせが簡単であるが、練習のため曲線...

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