PartDesignワークベンチ3分間練習15 Shellで作成した面材から線形のモデルを切り出す

 線形の部材を組み合わせてモデルを作成する場合は、連続線や曲線でフレームを作成し、スイープツールで部材に変換するのが汎用的な方法ですが、面の向きがそろっている角材の場合はソリッドで外形を作り、部材を切り出した方が簡単なこともあります。

 Shellツールを使えば、ソリッドを一定の厚さの面の組み合わせに変換することができるので、作成した面から角型の部材を切り出します。



■傾斜した面で構成されるモデルを作成する

直線的なモデルは、ソリッドから残す面を考えて順にPocketツールで切抜いていけば、線形の部材が残るので、特別な操作はありません。


【直線フレームの切抜き】


【Textデータ】

PartDesignワークベンチのスケッチ作成ツールで、XY-planeを選択してSketcherに移動します。

長方形ツールで、座標原点から長方形を作図し、水平距離拘束で200、垂直距離拘束で200で固定します。

閉じるで戻り、Padツールで長さ100で直方体に変換します。

直方体の側面を選択し、Pocketツールをクリックします。
長さを100にして、方向をカスタム方向に変更し、xを30、zを100に変更して、面を傾けます。

反対の側面を選択し、Shellツールをクリックして、「□内側に向かって作成」をオンにし、厚みを20にして、板材に変換します。

ソリッドの上の面を選択し、スケッチ作成ツールでSketcherに移動します。
外部参照リンクツールで、右の線をクリックして参照ラインに変換します。

参照ラインに線上拘束して、長方形を作図します。
長方形の右下の点と水平軸を選択し、垂直距離拘束で20で固定します。
長方形の線を、水平距離拘束で120、垂直距離拘束で160で固定します。

コーナー保持フィレットで、長方形の左側のコーナーを面取りし、半径拘束で10で固定します。

閉じるで戻り、Pocketツールで長さ20で上の板を切抜きします。

下の板を選択し、スケッチ作成ツールでSketcherに移動します。
外部参照リンクツールで、右の縦の線を選択して参照ラインに変換します。

参照ラインの下の点に一致拘束して、長方形を作図し、水平距離拘束で80で垂直距離拘束で160で固定します。

コーナー保持フィレットで、長方形の左側のコーナーを面取りし、半径拘束で10で固定します。

閉じるで戻り、Pocketツールで長さ20で下の板を切抜きします。

ソリッドの前面を選択し、スケッチ作成ツールでSketcherに移動します。
外部参照リンクツールで、左の斜めの線と右の縦線をクリックして参照ラインに変換します。

連続線ツールで、左の参照ラインの端点を使って、三角形を作図します。
三角形の上の線を選択し、水平距離拘束で80で固定します。

台形の内側に連続線で台形を作図します。
左右の斜めの線を選択して、平行拘束で固定します。
外周と内部の四角形の距離が20となるように、垂直距離拘束と実長距離拘束で固定します。

閉じるで戻り、Pocketツールで長さ200で両側の板を切抜きします。

上の面を選択し、スケッチ作成ツールでSketcherに移動します。
外部参照リンクツールで、上の面の右側の線をクリックして参照ラインに変換します。

円弧ツールで、参照ラインに線上拘束して円弧を作図し、半径拘束で45で固定します。
参照ラインの上下の点と円弧の中心を選択し、対称拘束で中心合わせします。
ラインツールで円弧の上下の点をつなぎます。

閉じるで戻り、Padツールで長さを20にして、□逆方向をオンにして、半円のソリッドを追加します。

上の面を選択し、スケッチ作成ツールでSketcherに移動します。
外部参照リンクツールで、円弧をクリックして参照ラインに変換します。

円ツールで円弧の中心から円を作図し、半径拘束で25で固定します。

閉じるで戻り、Pocketツールで長さ100で上下の板を切抜きします。



■曲線のある線形部材を組み合わせたモデルを作成する

曲線の部材は、見掛けは複雑そうに見えても、ソリッドで考えると単純な形状になることもあります。ソリッドの表面を板材に変換してから、Pocketツールで切抜きます。


【曲線の線形部材を切り出す】


【Textデータ】

PartDesignワークベンチのスケッチ作成ツールで、XY-planeを選択しSketcherに移動します。

垂直軸に線上拘束して、長方形を作図します。

円弧ツールで、中心を右の線に線上拘束し、上の点から下の点まで一致拘束で円弧を作図し、半径拘束で75で固定します。
長方形の右の線を選択し、コンストラクションツールをクリックして参照線に変換します。

長方形の下の線を選択し、水平距離拘束で105で固定します。
円弧の中心と座標原点を選択し、一致拘束で中心合わせします。

コーナー保持フィレットで、長方形の左の上下のコーナーを面取りし、半径拘束で40で固定します。

閉じるで戻り、Padツールで長さ40、□逆方向をオンにしてソリッドを作成します。

スケッチ作成ツールで、XY-planeを選択しSketcherに移動します。

中心に長方形を作図し、水平距離拘束で70、垂直距離拘束で70で固定します。
長方形の左下と右上の点と座標原点を選択し、対称拘束で中心合わせします。

閉じるで戻り、Padツールで長さ40として、ソリッドを作成します。

できたソリッドの上の面と、四方の側面を選択して、フィレットツールをクリックし、長さを15にしてコーナーを丸めます。

(上の面が平面以外の形状に変わったので、上の面をShellツールで切出すことができます。)

ソリッドの側面と下の面をまとめて選択し、Shellツールをクリックします。
「□内側に向かって作成」をオンにして、厚みを10で、上面を板材に変換します。

できたソリッドの上の面を選択し、スケッチ作成ツールでSketcherに移動します。

垂直軸の左右に長方形を作図し、左右の長方形のコーナーの点と垂直軸を選択し、対称拘束で固定します。
右の長方形の左下の点を選択してロック拘束で、水平距離を5、垂直距離を5で固定します。

左の長方形の縦と横の線を選択し、等値拘束で固定し、上の線を水平距離拘束で60で固定します。

円弧ツールで、中心を長方形の左の線に線上拘束し、下の点から上の点まで円弧を作図します。
左の線を選択し、コンストラクションツールをクリックして参照線に変換します。

円弧ツールで座標原点を中心にして、右側に円弧を作図し、半径拘束で65で固定します。

コーナー保持フィレットで、円弧と長方形の線を選択し、面取りして、半径拘束で10で固定します。

外側に残った長方形の線を選択して、Deleteキーで削除します。

閉じるで戻り、Pocketツールで長さを50にして切抜きします。

できたPocketオブジェクトを選択し、ミラーツールをクリックして、平面を水平スケッチ軸に変更すると、反対側にも切抜きができます。

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