PartDesignワークベンチ3分間練習11 押出し(Pad、Pocket) ベースプレートと円柱切抜き

 PartDesignワークベンチは、ソリッドの面にSketcherで作図し、ソリッドに変換すると自動的に合成するので、直感的にモデリングすることのできるツール群です。

 もちろん、従来のモデリングのように、2D図形を詳細に作り込んでから立体化することも可能ですが、単純な形状を合成して最終形を作り上げる方がPartDesignワークベンチに適したモデリング方法です。

 3Dのモデリングツールには、いろいろな種類がありますが、基本は押出しツールです。押出しで作成できないものは回転ツールで、回転でもできない複雑な形状はロフトツールのように断面をつないで立体化する方法を考えます。

 図面があってモデリングする場合は、最初から複雑な断面を作図して、立体化することも可能ですが、何もない状態からモデルを作成するなら、単純な形状に分解して積み上げていく方がモデルの状態を見ながら作成できるので、パラメトリックモデラーに適した方法です。


ソリッドのコーナーに円柱をつける関係は、よくある形状です。

Sketcherで作図する場合は、直線でコーナーを作図し、フィレットツールで丸く面取りしてから、Padツールでソリッドに変換します。

または、ソリッドの角をフィレットツールで丸く面取りします。

フィレットで作成した面に直交する面を選択し、スケッチ作成ツールでSketcherに移動します。
外部参照リンクツールで、円弧をクリックして参照ラインに変換します。

円ツールで、円弧の中心に合わせて円を作図し、円の線上点を半径としてクリックすればフィレットの円弧にリンクした円を作図することができます。
円をPadツールで押出して、円柱を作成します。


前回の続きで、Padツールで円柱をつくるモデリングを試してみます。

【ベースプレートと円柱の切抜き】




【Textデータ】

PartDesignワークベンチで始めます。
スケッチャー NewSketch.svgスケッチ作成ツールをクリックし、XY-planeを選択して、Sketcherに移動します。

連続線ツールで、軸線に線上点拘束して、ひし形を作図します。
ひし形の対面する辺を2つずつ選択して、スケッチャー ConstrainParallel.svg平行拘束で固定します。

図形のサイズを調整するために水平軸の2点を選択し、スケッチャー ConstrainDistanceX.svg水平距離拘束で150とします。

(この拘束は、次のフィレットの操作で解除されてしまいますが、後で作図する図形の相対関係がズレることがないように、全体の大きさを調整しておきます。)

スケッチャー CreateFillet.svgフィレットツールをクリックし、各コーナーの2つの辺をクリックして面取りします。
左右の円弧を選択して、スケッチャー ConstrainEqual.svg等値拘束で固定します。
上下の円弧を選択して、スケッチャー ConstrainEqual.svg等値拘束で固定します。

左の円弧を選択して、スケッチャー ConstrainRadius.svg半径拘束で15で固定します。
上の円弧を選択して、スケッチャー ConstrainRadius.svg半径拘束で35で固定します。

左の円弧の中心と、右の円弧の中心を選択し、スケッチャー ConstrainDistanceX.svg水平距離拘束で100で固定します。

左の円弧の中心と、右の円弧の中心、座標原点を選択し、スケッチャー ConstrainSymmetric.svg対称拘束で中心合わせにします。

左の円弧の中心と、水平軸を選択し、スケッチャー ConstrainPointOnObject.svg線上点拘束で固定します。

上の円弧の中心と、座標原点を選択し、スケッチャー ConstrainCoincident.svg一致拘束で固定します。

閉じるで戻り、Sketchを選択して、PartDesign Pad.svgPadツールをクリックして、長さ10でソリッドに変換します。

ソリッドの上面を選択し、スケッチ作成ツールをクリックして、Sketcherに移動します。

スケッチャー CreateCircle.svg円ツールで、座標原点を中心にして、円を作図し、スケッチャー ConstrainRadius.svg半径拘束で30で固定します。

閉じるで戻り、Sketch001を選択し、PartDesign Pad.svgPadツールをクリックして、長さ25で円柱に変換します。

できた円柱の上面を選択し、スケッチ作成ツールをクリックして、Sketcherに移動します。

スケッチャー CreateCircle.svg円ツールで、座標原点を中心にして、円を作図し、スケッチャー ConstrainRadius.svg半径拘束で25で固定します。

閉じるで戻り、Sketch002を選択し、PartDesign Pocket.svgPocketツールをクリックして、長さ50とすると、円柱に穴ができます。

(切抜きの長さは10+25=35以上であればOKです。)

ベースの上面を選択し、Sketcherに移動します。

スケッチャー外部.svg外部参照リンクツールで、左右の円弧をクリックして、参照ラインに変更します。

スケッチャー CreateCircle.svg円ツールで左の円弧の中心から円を作図し、半径を円周上の点に一致拘束します。
反対側も同じように円弧中心に一致拘束して円を作図します。


閉じるで戻り、Sketch003を選択し、PartDesign Pad.svgPadツールをクリックします。
長さを10で固定します。

(円をひとつずつソリッドに変換するのが、正しい方法ですが、Sketcherでまとめて作図しても、変換後の形状が分離したソリッドにならなければ、作成できます。)

作成した円柱の上面を選択し、スケッチ作成ツールをクリックして、Sketcherに移動します。

スケッチャー外部.svg外部参照リンクツールで、左右の円をクリックして、参照線に変えます。

スケッチャー CreateCircle.svg円ツールで左の円の中心から円を作図します。
円を選択して、スケッチャー ConstrainRadius.svg半径拘束で7.5で固定します。
右側も同様にして円を作図し、スケッチャー ConstrainRadius.svg半径拘束で7.5で固定します。

閉じるで戻り、Sketch004を選択して、PartDesign Pocket.svgPocketツールをクリックします。

長さを20に変更すると、穴ができます。


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