PartDesignワークベンチ3分間練習07 Sketcher編集系ツールの簡単な操作練習

 図形を自由に変形するためには、作図ツールの他に編集ツールも必要になります。Sketcherは二次元製図用のツールではないので、一般の2DCADに比べると作図ツールも編集ツールもあまり種類が多くないし、操作方法も少し特殊です。

 ただ、Sketcherには拘束ツールがあるので、線の関係を整理すれば、複雑なツールは必要ないのかもしれません。


線を編集するツールとしては、フィレット(丸面取り)、トリム(切取り)、延長、分割(v0.20以降)があります。

この4つのツールは、最初にツールをクリックしてから、対象となる線を選択して操作します。

フィレットには、スケッチャー CreateFillet.svg単純な面取りと、線の拘束を維持したままで面取りするスケッチャー CreatePointFillet.svgコーナー保持フィレットの2種類があります。拘束を設定した線の面取りをする場合は、コーナー保持フィレットの方が有効です。

スケッチャートリミング.svgトリム(切取り)は、図上で端点や交点の間の部分が表示されるので、クリックして削除します。

スケッチャー拡張.svg延長は、延長する線を指定して、延長先の線に表示される拘束条件に合わせて線を延長します。

スケッチャー分割.svg分割はv0.20からの新しい機能で、線上のポイントを指定して、その部分で線を分割し、ポイントを作り一致拘束します。


図形をまとめて操作するツールには、スケッチャー対称.svg対称(ミラー)、スケッチャー コピー.svgコピー、スケッチャークローン.svgクローン、スケッチャー移動.svg移動があります。

スケッチャー RectangularArray.svg長方形配列で縦横に格子状に配列複写することもできますが、操作方法が複雑で、想定通りの図形を作成のは難しいツールです。

この5つのツールは、図形を選択すると有効になるので、ツールをクリックします。

PartDesignワークベンチのベースオブジェクトを作成するときには、分離した図形ができてしまうので、使うときには注意が必要ですが、DraftワークベンチでSketcherを使ってベースオブジェクトを作成するときや、BIMワークベンチのウインドウツールのプロファイルを作図するときには便利なツールです。

それぞれの編集ツールの機能は一般の2DCADと同じですが、操作方法が少し違っています。

対称(ミラー)ツールは、対称軸になる線も作図し、図形と対称軸をまとめて選択してから、ツールをクリックします。最後に選択した線が対称軸になります。

複写や移動ツールは、移動基準点と移動先のポイントを、2DCADのように正確に指定することができません。複写、移動してから拘束を使って位置を固定します。


【Sketcher編集ツールの基本的な操作】


【Textデータ】

作図練習の前に、ツールの基本的な動作を確認します。

ラインツールで直線を作図します。
連続線(ポリライン)ツールで、端点が一致拘束でつながった線も作図します。

スケッチャー CreateFillet.svgフィレットツールをクリックして、2本の線をクリックします。線が離れていても、交差していても、同じように線が面取りされます。

一致拘束でつながっている2本の線を選択しても、一致拘束を解除して面取りします。

スケッチャー CreatePointFillet.svgコーナー保持フィレットツールをクリックして、一致拘束している2本の線をクリックします。一致拘束の位置に点が残り、線上点拘束マークがついています。面取りした2本の線は一致拘束の状態を保持したままで変形します。

2本の線が別の拘束条件で固定されている場合も、同じように拘束を保持したままで面取りします。

スケッチャートリミング.svgトリムツールをクリックして、交差している線の一部にカーソルを近づけると、端点や交点のようなポイントに白丸が表示されるので、クリックするとその部分が削除されます。

スケッチャー拡張.svg延長ツールをクリックして、線の端点の近くをクリックすると、カーソルの動きに合わせてガイドのラインが移動します。

図上でどこかの点をクリックすると、方向を保持したままで、その位置まで延長、短縮します。
どこかの線をクリックすると、延長した上で、指定した線に線上拘束で固定します。
この時に、どこかの線の端点をクリックすると、延長した上で、一致拘束でつながります。

どの線が移動するかは、それぞれの拘束条件によって変わってきます。


図形をコピーするツールも試してみます。

線を3本選択して、スケッチャー対称.svg対称(ミラー)ツールをクリックします。
最後に選択した線を対称軸として、前の2本の線が反転コピーされます。


コピーツールも確認します。

線を2本選択して、スケッチャー コピー.svgコピーツールをクリックします。

線のどこかの端点からガイドのラインが出ます。
コピーしたい場所の近くにカーソルを移動して、クリックすれば図形をコピーします。


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