Tips集【通り芯】軸線作成ツールで、通り芯(縦軸、横軸)と水平軸、壁芯を作成する

 FreeCADのBIMワークベンチで通り芯(縦軸、横軸)とレベル(水平軸)を簡単に作成するには、BIM Project.pngBIMプロジェクトのセットアップツールを使えばよい。
 建物の輪郭と軸の本数と間隔を設定して、右図のような軸線を一括で作成することができる。

 しかし、矩形以外の平面や柱の種類に分けて部分的な軸線を作成するには、それぞれの方向の軸線を作成し組み合わせる必要がある。軸線作成ツールを使って軸線セットを作り調整する方法を練習する。


■軸作成ツール
作業平面を上面、上面ビューに移動する。(説明で軸線が見えるようにグリッド非表示にする。)
アーチ軸.svg軸作成ツールをクリックすると、縦軸5本が作図される。




モデルタブには軸ができる。




もう一度アーチ軸.svg軸作成ツールをクリックすると、軸と同じ場所に軸001が作図される。
軸001を選択して、データタブのPlacementの左端の「>」をクリックして展開する。
軸の下層のzが1になっているのを確認して、角度を90に変更する。













軸001が反時計回りに90度回転して横軸になる。









水平軸を作成するためにアーチ軸.svg軸作成ツールをクリックして、軸002を作成する。




軸002を選択して、Placementの数値をクリックし、右端の「...」をクリックして、配置オプションを出す。

 水平軸は、Z軸に90度、Y軸に-90度回転する。Placement下層の角度では、1方向しか回転を設定できないので、配置オプションのオイラー角で回転を設定する。

Placement配置オプションの回転は、通常は「回転軸と角度」になっている。これを「オイラー角」に変更すると、軸ごとの内訳が表示される。
Z軸まわりを90に変更する。
Y軸(横軸)まわりを-90に変更する。















3Dビューにすると、水平軸が横軸の位置で90度回転して高さ方向の水平軸ができる。









■軸線の位置と長さを変更する。
縦軸(軸)をダブルクリックして、軸オプションを表示する。
軸1の距離は0のままとする。(原点から最初の軸線までの距離)
軸2と3の距離を7000とする。

軸4と軸5は必要ないので、選択して削除をクリックする。


データタブで、Lengthを建物幅10000+上下延長5000*2=20mに変更する。

軸線の位置を調整するために、データタブのPlacementを展開して、下層のPositionのyを下延長距離-5000に変更する。









軸の長さと間隔が調整され、位置も原点からYに-5000移動している。



横軸(軸001)をダブルクリックし、軸オプションを表示して、軸1の距離を0のまま、軸2の距離を10000に変更する。
軸3、4、5は削除する。

Lengthを建物長さ14m+左右延長2m*2=18mとする。
PlacementのPositionでxを左延長-2m+軸線長さ18m=16mとする。

水平軸(軸002)をダブルクリックして、軸1は0のまま、軸2の距離を600、軸3から5を3000とする。追加をクリックして軸6を作成し、距離を3000とする。

Lengthは横軸と同じ18mとする。
PlacementのPositionでxを横軸と同じ16mとする。

通り符号
は、ビュータブのBubbleSizeとFontSizeで設定する。
軸と軸001を選択して、Sizeを300に変更する。
水平軸は符号を付けないので、Sizeを0にする。

以上で縦軸、横軸、水平軸ができる。


■壁芯を作成する。
縦の壁芯を作図するために、アーチ軸.svg軸作成ツールをクリックして壁芯(軸003)を作成する。
軸003をダブルクリックして軸のオプションを表示する。
縦壁芯位置は、軸1を1650、軸2を1850、軸3を1000、軸4を5000、軸5を1000とする。

軸003のプロパティで、Lengthを20m、PlacementでPositionのyを-5000として、縦軸に合わせる。
BubbleSizeとFontSizeは0にする。






横の壁芯を作図するために、アーチ軸.svg軸作成ツールをクリックして、壁芯(軸004)を作成する。
軸004をダブルクリックして軸のオプションを表示する。
横壁芯位置は、軸1を-2000、軸2を5500、軸3を4500、軸4と軸5は削除する。

軸004のプロパティで、Lengthを18m、Placementで角度を90、Positionのxを16mとして横軸に合わせる。
BubbleSizeとFontSizeは0にする。








■1本だけの軸線を作図する。
横方向の最上部壁芯を作図するために、アーチ軸.svg軸作成ツールをクリックして、縦の軸線(軸005)を作図する。



軸005をダブルクリックして軸のオプションを表示する。
壁芯位置は、軸1を13500とする。軸2から軸5削除する。
(このとき、軸1が他の軸線と重なっていると軸オブジェクトは作成されないので、必ず他の軸線と重ならない位置を指定する。)

軸005のプロパティで、Lengthを9m、Placementで角度を90、Positionのxを11.5mとする。
BubbleSizeとFontSizeは0にする。



このようにして、通り芯と壁芯を別の軸オブジェクトで作成すれば、通り符号を付けない部分や軸の長さを区別することができる。






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