3Dモデリング練習16 ダイニングチェア2

 最初のダイニングチェアは、ロフトや回転ツールを使って脚を曲げたり、傾斜させる練習をした。次にブーリアン演算を使って切抜いて、モデルを成型する方法を練習する。

 ブーリアン演算で加工するときには、元の形と切取用ソリッドをどの向きから作成するかによって後の操作が全く違うものになる。想定する形状の特徴を把握し、少ない変形でモデルを完成することができるように考えることが重要である。

 今回のような曲面を加工するモデリングは、もっと効率的な方法があるのではないかと思っているが、従来のブーリアン演算による方法で簡易的に作成しようとすると、いまのところ以下のような方法しか思いつかない。


■練習3
ひじ掛けから背面板へ連続した曲面で構成される椅子を作成する。
作業平面を上面にする。ガイドの平面を作図する。
Sketcherで、ひじ掛けから背面板へ、脚頂部でのU字型の曲線580×490を作図する。
左側に脚の位置を作図する。足の間隔520(脚は傾斜するので、脚部、中間、頂部の位置を作図する。)
座面の長方形480×430を作図する。
作業平面を側面にする。ガイドの側面を作図する。
平面図に合わせて、足の側面図位置を作図する。
座面の断面430×30を作図する。



作業平面を上面にする。
Sketcherで、ガイドの平面から該当箇所を外部リンクツールで参照し、足の円を作図する。



別のスケッチで、すべての脚の断面を作図する。
それぞれの断面をPlacementでZ=300、Z=600移動して、それぞれの場所に配置する。
ロフトツールをクリックして、各断面を右欄に移動し、ソリッドを作成をONにして、脚のソリッドを作成する。

できた脚を選択して、ガイド平面のスナップを使って、右側の列に複写する。





Sketcherで、ガイド平面をカーボンコピーして、ひじ掛けから背面板への曲線意外を削除して、U字型の曲線を取り出す。
PlacementでZ=600とする。

コピー&ペーストで同じものを作成して、背面板の頂部の平面にする。PlacementでZ=730、Y=15として、高さ方向と背面傾斜分を移動する。
作成した2つのSkechを選択し、ロフトツールで、ソリッドを作成をONにして、背面のソリッドを作成する。
できた背面ソリッドを45度方向から切抜きしたいので、斜めの作業平面を作成するために、平面に45度方向の直線を作図する。




作図した直線を選択して、押し出しツールをクリックし順方向1000として平面を作成する。(作業平面を移動したときにH=500が軸の位置になる。)
作成した平面を選択し、WPセレクターで作業平面を移動する。
Sketcherで、切取断面を作図する。
連続線で作図し、フィレットツールでコーナーを面取りする。
ひじ掛け上面100(+500)と背面板上面230(+500)を正しく作図する。




切抜き断面のSkechができたら、回転ツールまたは鏡面コピーツールでYZ平面で反転複写する。





片方の断面を選択して、押し出しツールをクリックし逆方向500、ソリッドを作成ONにして、ソリッドを作成する。
背面のソリッドと切抜きソリッドを選択し、カットツールをクリックする。


45度方向からの切抜きができる。
ひじ掛け部分も同時に切抜きしている。




反対方向の断面を選択して、押し出しツールをクリックし順方向500、ソリッドを作成ONにして、ソリッドを作成する。
背面のソリッドと切抜きソリッドを選択し、カットツールをクリックする。

45度方向からの切抜きができる。
ひじ掛け部分も同時に切抜きしている。
切取後のソリッドを正面から見る。


切取後のソリッドを側面から見る。
ソリッドを選択して、フィレットツールで半径5で面取りする。
作業平面を側面にする。
ガイドの側面図の座面縦線を外部リンクツールで参照し、座面の長方形を作図する。



作成したSkechをコピー&ペーストで、2つ同じものを作成する。ひとつをPlacementでX=240移動する。もうひとつをPlacementでX=-240移動する。
残った中央のSkechをPlacementでZ=-10下げる。
ロフトツールをクリックして、3つのSkechを右欄に移動し、ソリッドを作成をONにして、座面のソリッドを作成する。
ソリッドをフィレットツールで半径10で面取りする。



脚の前後のつなぎ材を作成する。
作業平面を側面にする。
側面図ガイドの該当箇所を外部リンクツールで参照し、つなぎ材の中心線を作図する。


別のスケッチで、同じようにして後ろのつなぎ材の中心線を作図する。





2つのつなぎ材のSkechを選択して、押し出しツールをクリック、順方向260、逆方向260として、脚の間に配置する。
さらに、押し出しツールをクリック、順方向10、逆方向10としてつなぎ材をソリッドにする。



ビューを前面にして、ワイヤーフレーム表示(V,3)にする。
縦つなぎ材の中心線30を作図する。





ビューを側面にする。
縦つなぎ材のSkechを選択して、押し出しツールをクリック、順方向155、逆方向185として、横つなぎ材と交差するように調整する。

つなぎ材の面を選択し、押し出しツールをクリック、順方向15、逆方向15、ソリッドを作成をONにして、つなぎ材を作成する。
PlacementでX=-200として移動する。
できたつなぎ材のクローンを作成し、PlacementでX=200として反対側に配置する。
ビューでノーマル表示(V,1)に戻すと、すべての面が表示される。




■練習4
座面からひじ掛け、背面が一体的につながっている椅子を作成する。
全体をバランスよく作成するには、削除する部分も含めて大きなソリッドを作り、そこから必要な部分を切出す方が、部分をつなぎ合わせていくよりも効率的である。

作業平面を上面にする。
Sketcherで、ガイドの平面を作図する。
ひじ掛けから背面への曲線をいくつかのレベルに分けて作図する。
座面の曲線を作図する。



Sketcherで、ガイドの平面を外部リンクツールで参照し、座面(Z=400)レベルのひじ掛けのライン以外を削除して断面とする。
PlacementでZ=400とする。

別のスケッチで、ガイドの平面を外部リンクツールで参照し、ひじ掛け上部レベル(Z=600)のライン以外を削除して断面とする。
PlacementでZ=600とする。



別のスケッチで、ガイドの平面を外部リンクツールで参照し、背面上部レベル(Z=800)のライン以外を削除して断面とする。
PlacementでZ=800とする。


ロフトツールをクリックして、3つのスケッチを順に右欄に移動し、ソリッドを作成をONにして、ひじ掛けから背面へのソリッドを作成する。
ひじ掛け上部の不要な部分もソリッドになっている。
作業平面を側面にする。
Sketcherで、ひじ掛けの断面(残す部分)を作成する。
連続線で作図し、コーナー部は面取りする。
下端の(400)、ひじ掛けの上(600)、背面上部(800)のレベルを拘束で固定する。
作成した断面を選択して、押し出しツールをクリック、順方向300、逆方向300とし、切取用ソリッドを作成する。
ひじ掛けのソリッドと、切取用ソリッドを選択し、コモンツールをクリックして、共通部分を抽出する。

作業平面を上面にする。
ガイドの平面を外部リンクツールで参照し、座面の曲線以外を削除する。
できたSketchをPlacementでZ=400移動する。
できたSketchを選択して、押し出しツールをクリック、順方向40とする。
フィレットツールで半径10で面取りする。
脚を表示する。
Sketcherで、脚の頂部の円を外部リンクツールで参照し、中心を結んでつなぎ材の中心線とする。
PlacementでZ=400とする。
別のスケッチで、脚の頂部の円を外部リンクツールで参照し、中心を結んでつなぎ材の中心線とする。
PlacementでZ=400とする。
つなぎ材のSkechをまとめて選択して、押し出しツールをクリック、逆方向40とする。
さらに、押し出しツールをクリック、順方向10、逆方向10として、つなぎ材のソリッドをさくせいする。
座面と、ひじ掛けのソリッドを表示する。

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