操作ガイド7 BIM:建具を作成する(プリセットの使い方)

■建具(ドアと窓)を作成する方法
 建具ツールは、BIMワークベンチでは ドアツールと ウインドウツールがあるが、内容は同じである。なぜかドアツールでは直前の設定が消えてしまうので、ドアについてもウインドウツールを使う方がよい。

建具を作成する方法は3つある。
1. オプションでプリセットを選択し、壁に直接配置する。
2. プリセットで配置した建具のベースオブジェクト(Sketch)を編集して、建具の型式を変更する。建具要素の登録が必要になる。
3. Sketcherでベースオブジェクトを作図し、建具ツールをクリックして建具に変換し、建具要素を登録する。

2と3の方法では、Sketcherの操作と建具コンポーネントの登録が必要となるので、ここでは、1の方法で、建具配置の練習をする。


■1.建具のプリセットを使う
建具を配置するために、厚さ200高さ3000の壁を作成する。

窓を配置する壁面を選択し、作業平面を移動する。


建具を配置する時、マウスを壁に近づけると自動的に壁が選択されるが、データが大きくなりオブジェクトが増えると違う壁を選ぶことが多くなる。
事前に、建具を配置する壁に作業平面を移動しておけば、間違いが少なくなる。



窓ツールをクリックしてオプションを表示する。

図を見て各部分の寸法を記入する。

□ホストオブジェクトへ自動的に含めるはON
敷居の高さ(腰壁)は600と記入。
プリセットはOpen 2-Pane(開き窓)とする。

窓のサイズは、枠の外側の寸法となる。
 2000
高さ 1500とする。

H1は枠の見付(正面からの寸法) 50
H2は窓框の見付 100
H3は該当なしなので0

W1は枠の見込(奥行) 100
W2は窓框の見込(奥行)40 
O1は壁面からのオフセット 50
O2は枠からのオフセット 30=(100-40)/2

O1は作成後にプロパティで変更できる。

マウス(窓の輪郭)を壁に近づけ、壁のコーナーをスナップして建具を配置する。
(自由な位置に配置することもできるが、後で移動する時に、基準になるポイントがある方が扱いやすい。)

円形、曲面の壁には建具を正しい方向で配置することができないので、疑似的な壁を作成して配置するなどの方法を考える必要がある。



モデルタブで建具を配置した壁を展開すると、下層にウインドウオブジェクトがある。

オプションで「ホストに含める」をONにしたので、自動的に壁の下層に入っている。
ウインドウを選択し、placementでX方向に2000移動する。
(移動ツールで移動してもよい。)


ウインドウのデータタブを見ると、Offsetプロパティがある。
オプションのO1で設定した値が入っているので、変更して建具の前後位置を調整することができる。












プリセットは建具の種類が少なく、詳細な設定もできないので、実際の設計には使いにくいところもある。Sketcherを使って建具の下図(ベースオブジェクト)を作図すれば、自由に形を作ることができる。

Sketcherを使った建具の作成は、このブログでも何度か取り上げている。
手間はかかるが難しいことはないので、05.3Sketcherの使い方(1)建具の下図 建具枠などを参考に検討してもらいたい。

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