操作ガイド6 BIM:床と屋根を作成する(オプション)

■床オブジェクトを作成する方法
 床ツールにはオプションで形状を設定して配置する機能はないが、床オブジェクトを作成する方法は2つある。

1.閉じた2D図形(プロファイル)または面(Face)を選択して、床ツールをクリックするとスラブオブジェクトに変換する。
押出す厚さは標準で200になっているので、作成後にHeightプロパティ(高さ)で調整する。
2D図形はDraftでもSketcherでも、どちらで作成した図形でも変換できる。

作業平面を上面にして、長方形と、連続線(Wire)で長方形(時計回りに作図)、Sketcherで長方形を作図する。

それぞれを選択し、床ツールをクリックしてスラブオブジェクトに変換する。

厚さ200のスラブができるが、長方形ツールは反時計回りの作図になるので、面の上方向に押出し、時計回りのWireは下方向に押し出してスラブオブジェクトになる。

押出し系のツールは、ベースオブジェクトが反時計回りに作図されていると上方向に押出し、時計回りは下方向への押出しになる。


床ツールは2D図形を面に垂直方向に押出してスラブオブジェクトを作成するので、水平でない作業平面に2D図形を作図した場合でも、面の方向に関係なく垂直方向に押出してスラブに変換する。

作業平面は上面で、長方形を作図する。
次に、作業平面を側面に移動して長方形と勾配のある直線を作図する。



勾配ラインはExtrudeで2000押出して長方形にする。

Extrudeはそのままではスラブに変換できないので、面を選択し、FaceBinderをクリックして面を抽出する。(FaceBinderオブジェクトができる)



それぞれの長方形と、FaceBinderを選択し、床ツールでスラブオブジェクトに変換する。

面の方向に関係なく、面を垂直方向に押出してスラブオブジェクトができる。




2. 別のツールで作成したsolidを選択し、床ツールをクリックすることでスラブオブジェクトに変換することができる。

ソリッドを構造体オブジェクトに変換できることは、柱梁や壁と同じなので特別な操作はない。
勾配のある床をスラブに変換する操作を試してみる。

作業平面を側面にして、スラブのラインを連続線で作図する。








勾配ラインをExtrudeで2000押出しする。









Partワークベンチに移動する。
できたExtrudeを選択し、3Dオフセットをクリックする。

オプションでオフセットを200に設定する。
接合を共通集合、オフセットを埋めるをONにする。
















以上で勾配スラブのソリッドができる。
BIMワークベンチに戻り、ソリッドを選択し床ツールをクリックしてスラブオブジェクトに変換する。








■屋根ツールで勾配屋根を作成する。
屋根ツールはパラメーターを使って、勾配屋根を作成するツールである。
実際のモデリングで、形状を見ながら試していかないと意味がないので、項目の説明にとどめる。

水平の作業平面(XY)に屋根範囲を作図し、屋根ツールをクリックすると、屋根オブジェクトができる。最初にできる屋根は中央部がなく、奥行250の周辺部だけの輪郭のような屋根になるので、屋根オブジェクトをダブルクリックしてオプションを表示して形状を調整する。

オプションは各辺ごとに設定する。

屋根の勾配角度(Angle)を決める。
勾配のない面は90度にする。

奥行(踏面の奥行(Run)は勾配部分の水平長さを記入する。
角度と奥行を変えると高さが自動的に変わるが、高さを直接入力することはできない。

張り出し(Overhang)は屋根の基準線から外側への持ち出し長さを入力する。

厚みは屋根のスラブ厚(Thickness)である。

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