概算数量 5.重複部分の削除と数量集計(RC造-5)
1階見上げを整理する。1F柱、壁、2F梁、床
まず、1階柱の減算ボリュームを作成する。
1fC1の上面をShift+Eでまとめて選択し、FaceBinderで抽出する。Extrudeで逆方向に3600押出して減算ボリュームを作成する。
名前を1fC1Removeに変更する。
名前を2fG1Removeに変更する。
2階床小梁(2fB1)を展開して、下層の母屋材を表示する。
2fG1Removeと2fB1の中の母屋材をひとつずつ選択し、減算ツールをクリックして重複部分を削除する。
すべての母屋材の削除が終わったら、2fB1の上面をShift+Eでまとめて選択し、FaceBinderで抽出する。Extrudeで逆方向に600押出して減算ボリュームを作成する。名前を2fB1Removeに変更する。
2F床(2fSlab)を表示する。
1fC1Removeと2fSlabを選択して、減算ツールで1F柱を削除する。
2fG1Removeと2fSlabを選択して、減算ツールで2F大梁を削除する。
1fC1Removeと1f外壁を選択して、減算ツールで1F柱を削除する。
2fG1Removeと1f外壁を選択して、減算ツールで2F大梁を削除する。
小梁の重複はない。
1f内壁001を表示する。
プロパティでHeightを3400(3600-スラブ200)に変更する。
1fC1Removeと1f内壁001を選択して、減算ツールで1F柱を削除する。
2fG1Removeと1f内壁001を選択して、減算ツールで2F大梁を削除する。
1fB1Removeと1f内壁001を選択して、減算ツールで2F小梁を削除する。
内壁002はスパン内の間仕切りで、高さ2500なので、重複部分はない。
2階見上げを整理する。2F柱、壁、RF梁、床
2fC1から減算ボリューム(2fC1Remove)を作成する。
減算ボリューム(RfG1Remove)を作成する。
RF小梁(RfB1)から2fG1Removeを減算ツールで削除する。
減算ボリューム(RfB1Remove)を作成する。
RF床(RfSlab)から、2fC1Remove、RfG1Remove、RFB1Removeを減算ツールで削除する。2f外壁を表示にする。
2f外壁から、2fC1Remove、RfG1Removeを減算ツールで削除する。
全ての床と壁と減算ボリュームを表示にすると、減算ツールによる削除の状況がわかる。
Rf外壁は重複がないので、そのまま使う。
数量の集計表は先に作成してあるので、各スケジュールオブジェクトのResultを開くと、数値が修正されている。削除前に比べると数値が減少していることがわかる。
構造別の概算数量まとめ方については次の点に注意したい。
・RC造は、構造体を減算で形状を整えていけば、ある程度正確な躯体数量を算出できる。
・鉄骨造は、部材結合部やジョイントを自動的に算出することは不可能で、溶接や塗装の数量の抽出も難しそうである。
部材の長さは集計できるので、それを基にして概算数量に換算する程度の使い方が妥当かもしれない。
・木造の場合は、部材の長さや体積は集計できるが、木造の積算基準に沿った数量に換算するにはプログラムを作成しないと不可能ではないだろうか。
仕上数量の集計について
仕上の数量については、部屋別に床範囲を作図すれば、各プロパティを集計することで必要な数値を作成することができる。
長方形は、面積Areaと縦Heightと横Lengthのプロパティがある。
連続線で作図すれば、面積Areaと周長Length(連続線の長さ)のプロパティがある。
床と天井は、面積で集計できるし、壁仕上は周長×天井高さを集計すればよい。
周長を使えば、巾木や廻り縁も計測できるので、細かい積算も可能である。
正確に内法の形状を作図したり、建具等の開口を削除していけばかなり正確な数値を作成することもできるが、そこまで手間をかけてもモデルの精度が高くなければ、出てくる数値はそれなりのものにしかならない。
しかも、最初にも書いたように、BIMで自動計算される数値は計算式がないので、数値の根拠が必要となるものに使うには、別のプログラムを作成するか、スプレッドシートで特別な表を組み立てることが必要になることを忘れてはいけない。
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