概算数量 4.重複部分 減算ボリュームを作成(RC造-4)
FreeCADで概算数量を集計するために
■重複部分を削除する
最後に数量を集計するが、建築オブジェクトの加算減算ツールを使用するとデータを合成前の状態に戻せないので、ここまでの作業のバックアップを取っておく方がよい。
ここから、重複部分を削除する方法を考えて、最終的な数量集計を作成する。
重複部分を削除するためには、削除する部材の順序を決めないと、減算方法がバラバラになって整理がつかなくなる。
柱や基礎は軸システムを使って同じ形状を複写しているので、場所によってつながり方の違う梁などの他の部材で削除してはいけない。
壁と床は、柱、梁により削除される。
(内部の壁は、高さを上階スラブ分だけ下げておけば、壁と床の重複はなくなるので、壁と床の間で減算ツールを使う必要がなくなる。)
それぞれの部分で、個別に減算ボリュームを作成していると、部材の数だけ減算ボリュームが必要になり収集がつかなくなるので、階別に柱、大梁、小梁のようにまとめて減算ボリュームを作成して、汎用の減算ボリュームとして使用する。
この順序を守って、上位の部材から順に減算するための形状(減算ボリューム)を作成して、交差する部材から減算していけば、重複部分が残ることはない。
作業平面は上面、3Dビューで状況を見ながら操作する。
基礎柱の減算ボリュームは、柱の断面を高さ方向に押出して作成する。
柱の上面をすべて選択するために、ボックス要素選択(Shift+E)を使う。
軸線を選択したままExtrudeで押出しすると、形状は作成できるが、再計算エラーになることがある。
上面選択できたら、FaceBinderをクリックして面を抽出する。
FaceBinderを残して、BsColumnは非表示にする。
ラベルをBsC1Removeに変更する。
減算ボリューム(BsC1Remove)はBsF1基礎の下層に移動し、画面から消える。
BsC1Removeを選択し表示にすると、青い透明の減算ボリュームが表示される。
基礎フーチングは柱部分が貫通していない。押出しで減算ボリュームにすることができないので、コピー&ペーストで作成する。
コピーでできたBsF1構造体001のラベルをBsF1Removeに変更する。
ここでは、基礎から柱を削除したが、逆でもよい。基礎の上面を抽出して減算オブジェクトを作成し、Bs柱から削除すると柱形状が残るので、柱の上面をFaceBinderで抽出し、Extrudeで柱の減算オブジェクトを作成する。
この方法の方が複雑な形状ができないので操作が簡単である。
基礎大梁重複部分を削除する。
柱の減算オブジェクト(BsC1Remove)と一番上の母屋材を選択し、減算ツールをクリックして梁から柱を削除する。
以下同様にして、BsC1Removeと母屋材をひとつずつ選択して、減算ツールですべての母屋材から柱を削除する。
すべて削除できたら、1fG1とBsC1Removeを表示にして、形状を確認する。
基礎の減算オブジェクト(BsF1Remove)と母屋材を選択し、減算ツールをクリックして梁から基礎を削除する。
他の母屋材も同様にして基礎を削除する。
この時に減算ボリュームが表示されていると、FaceBinderで面が抽出されるので、減算ボリュームは非表示に戻す。
FaceBinderで面を抽出し、1fG1は非表示にする。
減算ボリュームのラベルを1fG1Removeに変更する。
1fB1は非表示にして、FaceBinderをExtrudeで600押出して、減算ボリュームを作成し、ラベルを1fB1Removeに変更する。
小梁(1fB2)も、それぞれの母屋材から大梁減算ボリューム(1fG1Remove)を減算する。
できた小梁の上面を選択し、FaceBinderで面を抽出する。
1fB2は非表示にして、FaceBinderをExtrudeで1200押出して、減算ボリュームを作成し、ラベルを1fB2Removeに変更する。
まず、柱減算ボリューム(BsC1Remove)と1fSlabを選択し、減算ツールをクリックして柱を削除する。
次に大梁減算ボリューム(1fG1Remove)と1fSlabを選択し、減算ツールをクリックして大梁を削除する。
以下、1fB1Removeと1FB2Removeについても同じ操作を繰り返して削除する。
減算ボリューム表示して3Dビューで確認できる。
部材の上面をFaceBinderで抽出して減算ボリュームを作成する方法を使うと、もとの部材とFaceBinderがリンクしているので、部材の変更に応じて減算ツールの断面が自動変形する点が優れている。
部材の上面をFaceBinderで抽出して減算ボリュームを作成する方法を使うと、もとの部材とFaceBinderがリンクしているので、部材の変更に応じて減算ツールの断面が自動変形する点が優れている。
コメント