入門ガイド4.2 BIMプロジェクトのセットアップで、通り芯とレベルを作る

■BIMプロジェクトのセットアップツール
Arch Axis.svg 軸線は、同一方向の軸線セットを作成します。Placementで移動回転できます。
Arch AxisSystem.svg 軸システムは、複数の軸線セットを組み合わせてひとつの軸システムにまとめます。
Arch Floor.svg レベルをクリックすると、レベルまたはfloorというオブジェクトが作成されます。
 レベルは高さ位置情報を保持する特別なオブジェクトです。ダブルクリックすると水平なXY作業平面がその高さに移動します。
 さらにレベルオブジェクトにはデータをレベル別に整理するという重要な役割があります。

 レベルオブジェクトと、水平軸オブジェクトには直接の関連がないので、水平軸の高さをレベルに反映するためにはプロパティをリンクする必要があります。


 通り芯(軸線)やレベルはそれぞれ作成ツールがあるので、別々に作成して組み合わせることができますが、BIMワークベンチには  
BIM Project.png BIMプロジェクトのセットアップというツールがあって、縦横の通り芯と、レベルをまとめて作成することができます。

サイト情報として、敷地の所在地、緯度経度、真北方向、標高が設定できます。
BIM情報を外部のソフトと共有する場合に必要な項目ですが、特に入力しなくても形状には影響ありません。

建物情報は、建物の規模、縦軸の数と間隔、横軸の数と間隔、階数と階高を入力します。
(0のままにしておくと、軸線は作成されません。)

階数はレベルを設定したい数です。

間隔と階高は複数入力できないので、代表的な数値を入力し作成後に調整します。

今回は、全長10000mm、全幅9000mm、
V軸3、V軸距離5000mm、H軸4、H軸距離3000mm
レベル階数3、階の高さ4000mmとしてください。



下部の□水平を軸に固定をONにすると、水平軸のラインを作成します。
□Define a working plane...は、各レベルに作業平面を自動生成するオプションですが、後で自由に生成できるのでOFFのままで問題ありません。

今回は□水平を軸に固定をONにします。





条件を設定してOKをクリックすると、通り芯とレベルの線ができます。
ビュータブのプロパティを調整すれば、通り符号やレベルの文字を表示できます。
モデルタブには、デフォルトのサイト、デフォルトの建物ができています。
下層に建物の輪郭、ラベル、軸、レベルもあります。
縦軸と横軸、水平軸のオブジェクトもあります。


■通り符号の表示と軸線、レベルの調整
  BIMプロジェクトのセットアップで軸線とレベルができたら調整します。

 符号と文字が見えるように設定します。実際にには文字サイズ3mmで作図されているのですが、小さすぎて画面に表示できていません。

横軸を選択し、ビュータブのプロパティを調整します。1/100の図の設定です。
Bubble Positionを、Startにします。bubble Sizeは300。(300/100=3mm) 
FontSizeも300とします。 通り符号は標準のままABCにしておきます。

同様に縦軸も、Positionは End、Sizeは 300、符号は標準の123です。

水平軸は、通り符号を表示しないので、ビュータブのShow Labelを falseにして文字を消します。

レベルはまとめて選択し、ビュータブのFontSizeを 300に変更します。

以上で通りとレベルに文字が表示されます。


次に軸線の間隔と高さを変更します。
軸線オブジェクトは複数の軸線をひとつにまとめたオブジェクトなので、個別の線を選択して編集することはできません。

縦軸、横軸、水平軸のオブジェクトはダブルクリックすると、タスクタブにオプションが出るので、数と間隔を変更することができます。
最初の線は、基準点(0,0,0)からの距離になります。
線を追加、削除することもできます。

横軸は間隔を4500に変更します。最後の必要のない線は選択し削除します。
水平軸は、2を1000に変更します。ひとつ追加したいので、追加をクリックして新しい線を作成し、距離に4000を入力します。

水平軸に高さを追加してもレベルオブジェクトはできません。
ツールバーの表示マネージャーをクリックすると、画面左下に表示マネージャーが出ます。その下部にあるレベル作成のアイコンをクリックすると、モデルタブにfloorができます。

floorを選択し、ビュータブのFontSizeを300にします。
データタブのプロパティで、Labelをレベル 3に変更します。PlacementでZを9000(1000+4000+4000)にします。

レベル1とレベル2のデータタブのPlacementのZを、それぞれ1000、5000に変更します。

水平軸とレベルオブジェクトはリンクしていないので、水平軸で高さを変更した時は、レベルオブジェクトのZ座標も変更する必要があります。
(データをリンクさせれば、毎回この操作をする必要はなくなります。)

レベル3オブジェクトをドラッグ&ドロップで、デフォルトの建物に移動すると、下層に移動してレベル2の次に表示されます。


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