09.6建築 平面断面ビューをレイアウトする
図面要素、通り芯、寸法、文字など複数の要素を合成して1枚の図面として完成するためには、いくつかの方法を組み合わせることになる。
うまく動作しない機能もあるので、その対策も検討する必要がある。
■TechDrawでページ作成と断面オブジェクトビューの挿入
ここで図面の形式を調整してから、TechDrawに持ち込むところであるが、作業の概要を知るためにTechDrawへの移行を先に確認する。
BIMワークベンチで ページをクリックすると、登録されているテンプレートの一覧が出るので、今回はA1_Landscape_ISO7200_Pep.svgを選択してページオブジェクトを生成する。
(Landscapeは横置き、Portraitが縦置きである。)
ページツールでテンプレートが表示されない場合は、TechDrawワークベンチに移動して、テンプレートを使用してページを挿入ツールをクリックして、テンプレートのフォルダを呼出してキャンセルすれば、ページツールでもテンプレートのフォルダを呼出すことができる。
今回は1枚の図面にレイアウトしたいので、A1サイズ横(840x600)とした。建物は32m×21m 高さ16mであるから、縮尺1/100 縦横2列でレイアウトできる。
モデルタブにページオブジェクト:A1_Landscape_ISO7200_Pepができているので、これをダブルクリックすると作業ビューにページが表示される。
モデルタブでSectionを選択し、 ビューツールをクリックすると、ページ中央に平面図が表示される。
もし「Section」という文字が小さく表示されるなら、スケールの自動設定が失敗しているので、後で説明する方法でプロパティを修正する。
モデルのデータ量が大きいと、表示されるまでに時間がかかる。今回の平面図では15秒程度であった。データ量が大きくなるともっと長くなることもある。
レイアウトで図面ビューをドラッグして、用紙の左上に寄せる。
Section001、002も同様にして、ビューを挿入し、右上と右下にドラッグする。
断面図は90度回転しているので、プロパティRotationで向きを調整する。
ビューで挿入するときのスケールは、自動的にきれいな数値にしてくれるが、スケールが違うときはプロパティで変更する。
ここまではBIMワークベンチのままで作業できる。
■作業ビューの挿入と、スケールの変更、テキストの挿入
左下の空いている部分には3Dビューの透視図を挿入するために、TechDrawワークベンチに移動する。
モデルタブで、モデル要素のすべてのオブジェクトを選択し、 ビューの挿入ツールをクリックすると、画面中央に作業ビューの図が線画で表示される。
スケールが大きすぎる場合は、データタブのプロパティScaleを変更する。
数値は0.1未満は入力できないようなので、その場合は欄の右端のボタンをクリックして数式エディタを出して、1/100のような形式で縮尺を入力する。
(1/150で入力すると表示できなかったので、1/200とした。)
図面のレイアウトができたら、寸法と文字を入力する。
挿入したビューの中で、図中の線分に黒丸があるものは、そのポイントまたはそれを構成する線を選択して寸法を記入することができる。
ビューを見るとわかるように、断面オブジェクトを挿入したビューの図には黒丸表示がないので、寸法を計測記入することができない。他の方法を検討する必要がある。
(断面オブジェクトのビューに寸法を記入できないのはプログラムのバグのようであるが、現在のバージョンでも解決していない。)
ページにビューを挿入する方法は他にもあるが、通り芯の表示や寸法の編集も考慮して最も適当な方法を考える必要がある。実際にはどの方法がよいのかは次回の検討とする。
寸法の記入は省略するので、 注釈の挿入ツールをクリックして、ページ中央にテキストボックスを表示する。
テキストオブジェクトのデータタブでプロパティTextを編集すると文字を変更できる。文字サイズその他もプロパティで調整できる。
文字を適当な位置にレイアウトして、TechDrawのフローの確認は終わりである。
次回はデータの構成を整理し図面として使用するために、いくつかあるビューの挿入方法の違いや、通り芯、寸法、構造体の結合などを編集する方法を検討する。
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