07.7RC造BIMモデリング 外部建具 プリセットを合成

 外壁に建具を配置する方法についてはこれまでの練習でも書いているので、特に目新しいことはないが、実際の建物になるとプリセットで登録されているような単純な形式だけでなく、連窓や複雑な組み合わせの窓も必要になるので、これをどう作るかが問題になる。

 作り方はプリセットを並べていく方法と、Sketchを建具に変換する方法がある。プリセットを並べると自動的に壁を切抜いてくれるので、これを使うのが最も簡単である。Sketcherを使えば自由な形を作成できるが、コンポーネント(建具の要素)の登録と壁切抜きを手動で操作しなければいけない。

 その他に建具を作成していて気付いた点としては、窓は同じ形の繰り返しが多いので、一つの窓をコピーし、それをさらにコピーする操作を繰り返しているとソフトの動作が不安定になることがあるので注意したい。

■建具のプリセットを配置する
まず、建具を配置するときは、先に配置する面を選択し作業平面のアイコンをクリックして作業平面を移動する。
FreeCADは作業する面にマウスを近づけると自動的に作業平面をその面に移動する仕様になっているので、できるだけ作業面が勝手に動かないようにして作業した方が間違いが少ない。

壁面を作業平面にし、作業平面を正面から見るビューにする。
壁角のGlass door 1000x2100を柱下端をスナップで配置する。

扉の隣の腰壁付きFixed 925x1500(腰壁600)窓を配置する。
敷居高さ600として、扉右下角スナップで配置する。

隣のFixed窓は窓の右下を基準に配置するので、敷居高さは0でよい。
これを5回繰り返す。(または、最初のFixed窓をコピーしてもよい。)

ランマ部分の窓Open 1-pane 1000x900を扉の左上をスナップして配置する。

次のランマ部分の窓Open 1-pane 925x900を窓右下スナップで配置する。
5回繰り返す。(または、最初のFixed窓をコピーしてもよい。)

□データの重複について検討する
上の方法で作成した各窓を窓作成ツールで配置する(コピーしない)方法は、ウインドウオブジェクトの下図Sketchはすべて別の番号になっているので、データの重複はない。

次にコピーで作成してみる。
Fixed窓を作成し、横に4回コピーする。

コピーした窓はウインドウオブジェクトの下図Sketchは同じ番号の繰り返しになっている。

プリセットで作成した建具は、建具の内訳、下図(Sketch)を変更すれば建具の形状を変更することができるので、コピーを使えば同じSketchの窓をまとめて変更することもできる。

Sketchを変更すると、モデルに自動的に反映される。


□スナップと作業面の関係
WPスナップをONにしておくと、スナップした点は作業平面に投影される。この関係を確認する。
2-3通り間の壁は一般の壁より下がった位置にあるので、この面に建具を配置する。壁面を選択し、作業平面を移動する。

画面を少し回転すると、作業平面が正面の壁より下げっていることがわかる。
元の正面ビューに戻す。

正面ビューで、Fixed 900x2100、Open 2-pane 2000x2100、Open 1-pane 900x900、Open 1-pane 1000x900を配置する。

正面ビューで作業しているが、最初の壁線下端スナップが作業平面に投影されるので、建具は作業平面の位置に下がっている

以上のように、建具を配置する面に作業平面を移動しながら、各面の建具を並べていけば連続した建具も作成できる。
部材寸法を変更したい場合はSketchを編集する。

B1階の建具の一覧
1階の建具の一覧
2階の建具の一覧

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