06.4簡単な住宅モデル 手摺 内部建具の設定

最後に手摺と内部の建具を配置する上での問題点を確認するが、床と外部階段と外部階段も作成していなかったので、これについても簡単に説明する。
床は各階に床範囲を示す長方形を作成し、床作成ツールで床に変換する。
床範囲を作成するときは、作業平面を各階のFloorに移動してから作図する。3Dビューで作業すれば、違う位置に作図することはない。

床ツール変換して最初にできる床オブジェクトは、上方向に厚さ200である。
移動ツール(またはplacement)で各階のレベルに位置合わせする。


外部の階段は段数が少ないので、段の踏面をGLレベルに作図し、Extrudeを使って立ち上げる方法がが簡単である。
完成した階段はまとめて選択し、結合ツールでFusionに変換しておけば扱いやすい。



次にバルコニーの手摺を作成する。

作業平面をFloor002に移動して、床面に手摺の位置を作図する。
腰壁付き手摺とするので、腰壁と外壁の間に150の隙間をあける。
150x150で長方形を作図してガイドに使う。

壁ツールで壁(H950)を作成する。
配置の基準点を右または左にしておけば、壁厚方向の位置合わせの必要がない。

上部の金属笠木と支柱はこの程度の部材数であれば正面図を作成し、奥行方向に押出して作成することができる。
(パイプ形状を使うなら、直線で作図しパイプツールで変換すればよい。)

笠木と支柱ができたら結合ツールでFusionにまとめておく。
笠木の位置が外壁面とそろっているので、移動ツールで少し室内側にさげておく。

以上の作業で外観は図のようになる。


最後に内部の建具を配置する。
内部の建具は、建具ツールのプリセットでは適当なものがないので、建具の下図Sketchやコンポーネントの設定を編集して、形を変えながら配置していく。

また、すべての壁をSketchを基にして一つの壁オブジェクトとして作成したので、建具による壁の切抜きが建具のない壁にも及んでしまう。これについてもパラメーターの設定で回避できることが分かったので説明しておく。

1階(Floor001)を表示、その他を非表示にする。
作業平面はFloor001とするが、建具配置中はそれぞれの壁面に移動する。

屋内にプリセットのSliding 2-pane 1800x2100を2か所配置する。
モデルタブでウインドウ011とウインドウ012となっている。

■建具による壁開口の回避方法
ウインドウ011は建具のない後ろの壁に開口ができている。

以前のブログ「02.1円形 建具配置条件」で書いたように、建具ツールで配置した建具は配置した壁オブジェクトを前後2m程度の区間を切抜きする。

壁オブジェクトをそれぞれ独立して作成すれば、他の壁オブジェクト影響することはないので開口ができることはないが、今回のモデルではSketchで一体的に作成しているのでこの状態が発生している。

モデルタブで、ウインドウ011を選択しデータタブをみるとHole Depthが0になっている。
0の場合は自動的に計算となっているので、おそらく2000か2500程度の数値になる。

このHole Depthを壁厚にすれば、該当する壁だけが切抜きされる。
今のところオフセットの影響などがわからないので、壁厚の倍(300)に設定して、後ろの壁の開口を回避する。

■建具下図Sketchの編集
建具の姿を変更するためには、下図Sketchを編集する必要がある。
ウインドウ011の下層のSketchをダブルクリックしてSketcherに移動することができる。

Sketcherで作業中は、BIMの作業ビューで見えるものはSketcherでも見えるので建具の編集作業のじゃまになる。
今回はすべてのモデルを非表示にして、からSketcherに移動する。
(ここまですべてを非表示にする必要はないが、編集のじゃまになるものは非表示にしてからSketcherに移動する方がよい。)

SketchをダブルクリックしてSketcherに移動すると、そのスケッチの編集画面になる。
今回は扉枠のサイズを変更して縦スリットの扉に変更する。

扉枠の水平距離拘束60の部分を400に変更すると。ガラス部分が中央の狭い範囲に変わる。
格子の扉にしたい場合などは、Sketchを変更するのに合わせてコンポーネントの登録も必要になる。

■コンポーネントの編集
ウインドウ012はふすまの形状にしたい。
モデルタブのウインドウ012をダブルクリックして建具の内訳を出す。

コンポーネントのうちLeft Glass、Right Glassをそれぞれ選択し編集をクリックして、タイプをsolid panel、厚みとオフセットを調整してガラスをパネルに変える。
(Sketchの編集、コンポーネントの設定は「05. 建具」で説明)

以上の変更によりウインドウ001と002は図のような形状に変更になる。

その他の廊下に面する扉3か所も配置する。simple door 800x2100

対面の壁に開口ができるので、Hole Depthを変更して回避する。

作業平面をFloor001、上面ビュー、ワイヤーフレーム表示にして、建具の平面位置を調整する。


2階の建具も同様の方法で配置できるが省略する。


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