06.2簡単な住宅モデル 屋根ツールの使い方

FreeCADには屋根作成ツールもあり、これを使えば勾配屋根も簡単に作成できる。

方法は屋根の平面形を作成し、屋根ツールで屋根オブジェクトに変換した上で、パラメーターで形状を調整すればよい。


前回の続きで、屋根の作成を行う。
屋根の平面形は最初にSketcherで作成したので、すぐに屋根オブジェクトを作成できる。

Sketch004Roofを選択し、屋根作成ツールをクリックする。
さらに、Sketch005Roofを選択し、屋根作成ツールをクリックする。

以上で、モデルタブに屋根(R階)と屋根001(2階)ができる。
3Dビューではわからないが、正面ビューにすると屋根の勾配が逆になっているのが見える。


屋根のデータタブのFlipがfalseになっているので、trueに変えると勾配が正しくなる

屋根の形状を調整するために、モデルタブの屋根をダブルクリックしてパラメーターを出す。

まず、奥行を屋根の長さの半分以上(3500)に変更すると、屋根がつながる。
奥行は勾配部分の水平長さを入力する。

次に屋根の勾配角度を16.7度に変更する。
勾配と高さはリンクしていて、勾配を変えると高さが自動的に変わる。

張り出しは屋根の基準線から外側への持ち出し長さを入力する。(1200)
厚みは屋根のスラブ厚である。

2階の屋根についてもR階と同じ数値を入力してみる。
壁側の屋根が逆勾配になっている。
奥行よりも勾配が優先していると判断できる。

壁まで勾配部分を伸ばすためには、壁側の勾配を0にする。

以上で寄棟屋根の形状はできる。

屋根形状を切妻屋根にする場合を考える。

パラメーターの角度を、切妻面は90度にする。(90度部分は奥行は無視される。)
張り出しは各面で設定することができる。



切妻屋根にすると、屋根の下に開口ができるので、これをふさぐために壁を作成する。
作業平面をFloor003(R階)、ビューは上面。
屋根下図Sketch004Roofだけを表示にして、妻壁位置に壁を作成する。

次に、作業平面をFloor002(2階)に移動。
2階屋根下図Sketch005Roofを表示にして、壁を作成する。

作成した壁のレベル関係は図のようになる。

屋根を選択、Ctrl+C、Ctrl+Vで2回複写して切断用solidを作成する。
同じく屋根001を選択、Ctrl+C、Ctrl+Vで複写して切断用solidを作成する。

元の屋根と屋根001は非表示にする。
壁はPartワークベンチの切断ツールを使う。

壁003、004、005とそれぞれ切断用solidを選択し、切断ツールをクリックする。

切断ツールを使うと、元の壁に切断ラインが入る。
不要部分を選択し、deleteキーを押して削除する。

全体を表示すると壁の状態が確認できる。

作成した壁、屋根のオブジェクトをモデルタブでドラッグアンドドロップして各レベルオブジェクトの中に移動する。

データタブのFloor002(2階)だけを表示にすると、2階屋根が屋内に張り出していることがわかる。

この屋内部分を削除する。
作業平面をFloor003(R階:2階壁の天端レベル)に移動する。

2階壁の角を使って切抜き用の長方形を作図する。

長方形をExtrudeで押出す。(上に1000、下に4000)

屋根001とExtrudeを選択して、Cutツールで不要部分を削除する。

CutツールでモデルタブにCutオブジェクトができているが、作業ビューは屋根に変更がないので、Cutの下層を展開してみると壁001が表示になっている。

このCut下層の壁001を非表示にすると、ビューから不要部分が消える。


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