04.3鉄骨造 主要フレーム

 今回は鉄骨造住宅の屋根を受けているメインフレームを作成する。


 モデルの部材数が増えてくると作業平面が勝手に移動したり、奥行方向で想定外のポイントをクリックしたりすることが増えて、思うように動かせないことが多くなる。
 作業中に、WP(作業平面)スナップをONという場面が増えてくるが、作業平面を指定しながらモデリングするなら、WPスナ拘束は常にONにしておいて、3Dビューで画面を見ながらスナップする場合に限りOFFにする方が正解のような気がする。



 その他に便利な機能としては、画面上でマウスを動かしているときに、Shiftキーを押していると、マウスの動きが軸方向に固定される。コピーや移動で数値を見ながらポイントを指定する場合に便利である。
今回は特に説明していないが、柱や梁の複写をするときにビュー画面で基準点をクリックした後で、Shiftキーを押しながらマウスを移動すると軸方法に拘束されるので、次の点を指定するのが簡単になる。

■メインフレームの作成
 今回の建物は2mグリッドの基準線に乗っているので、これをベースに作成する。

BIMプロジェクトセットアップで建物サイズ(作図範囲)、軸線、高さを入力して基準線を作成する。
XY軸間隔は今回は修正しない。
高さはラベルを1F~RFに変更し、3FとRFのレベルをPlacementで変更する。
レベルのFont Sizeを300程度にすれば、ビューにレベルの文字が表示される。

柱ツールで柱を配置する。
柱を150x150角パイプとしたいが、プリセットに該当する部材がないので、形状の近いもので代用する。
いきなり3Dビューで作業を開始すると、作業平面が傾いてしまうことがあるので、必ず作業平面は上面(1F)、上面ビューから始める。

一番下の通りを作成し、5本まとめて選択して上の通りにコピーする。

梁は2F床レベルになるので、作業平面を2Fに移動して作業する。
梁ツールを使いたいが100x300の部材がないので、近いもので代用する。
(正確な作図が必要なら、断面を作り梁ツールで押出すこともできる。)

うまくスナップできないときはWPスナップON/OFFで調整する。

梁ツールで配置した梁は、高さ方向が梁中心合わせになっているので、レベルを調整する。
コピーする必要はないので、モデルタブで梁をまとめて選択しPlacementで移動するのが簡単であるが、移動ツールでやってみる。

移動ツールを使う場合は、3Dビューでスナップで起点と移動先を指定する方法(WPスナップOFFにする)と、作業平面を移動する方向に合わせて(WPスナップON)から、レベルの基準となる起点移動先をスナップする方法が考えられる。

1Fの柱梁ができたら、グループを作り(1fC1、2fG1)その中に柱梁をまとめて入れる。

2F、3Fにも同様に柱梁を作成するが、1Fの部材をコピーで作成したい。
方法は、1F部材まとめて選択し、コピーツールで1Fレベルから2F3Fへコピーする方法が簡単であるが、うまくスナップできない場合はコピーアンドペーストでコピーを作成した上でPlacementで移動する方が確実である。

以下はその方法で作成している。

1F柱をコピペすると、モデルタブの最後にコピーしたオブジェクトができるので、まとめて選択し高さを3000に変更、さらにPlacement[...]をクリックしてパラメーターを呼び出す。

Placementのパラメーターで、増分変更をONにすると移動量の入力ができるようになるので、1Fから2Fまで4000を入力する。
画面上で状態を確認することができる。
2階の柱ができたらグループを作成し(2fC1)コピーした柱をその中に入れる

同様にして3F柱もコピーする。

3F、RF床梁も同様にコピーする。

柱梁のコピーが完了したら、各柱梁はそれぞれのレベル名のついたグループにまとめる。

RF外周の梁も作成する。
3fC1とrfG1だけを表示にして、作業面をRFに移動して梁を作成する。

柱梁ができたので、作業平面を側面図に移動して屋根トラスの下図を作図する。
トラスの高さを決めて、3点指定円弧でアーチを作図している。
縦材位置は、中央を作図し、左右にコピーする。(Shiftキーを押して数値を見ながら作図すると操作が簡単である。)

トラスを作成するために作業平面をRFに移動する。(WPスナップON 3fC1を表示) 
3F柱を見ながら、トラス作成ツールでトラスの位置をスナップする。

作業平面を側面、ビューを側面にする。
モデルタブでトラスを選択しパラメーターを設定する。

トラス作成方法は前回説明による。

トラス形状の編集と、上弦材のスイープ、切断まで完了すると図のようになるので、梁の位置まで移動コピーする。

最初の位置まで移動した後、必要な箇所までコピーする。
トラスもグループにまとめ、区別できるように名前を付けておく

トラスつなぎ材も作成する。
下図で作成したつなぎ材断面をすべて選択し、Extrudeで押出しする。

外側のトラスも同様の方法で作成する。

上弦材の端部がフレームの外まで伸びているので、切断する。

切断位置の柱面を選択し、作業平面アイコンをクリックして作業面を移動する。
作業平面上に長方形を作図する。
上弦材と切断用長方形をまとめて選択し、Partワークベンチの切断ツールで切断する。


柱サポートも作成する。
柱梁とサポート下図を表示にする。

サポート材の面を作成するためにArcとWireを選択し、Upgradeで面(Face)に変換する。

Extrudeで押出し、面は10,10 切抜き楕円は20,20とする。
Cutツールで切抜きする。

外側補助材は下図で作成した長方形とArcを使って、スイープで押出しする。
サポート材は透明度80としておく。

サポート材を必要箇所にコピーし全体を表示してメインフレームを完成する。

不要部分を削除して上弦材が完成する。
各部分の部材をそれぞれのグループにまとめておけば、今後の作業が楽になる。

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