03.4らせん階段 吊りタイプ


■螺旋階段吊りタイプ

 らせん階段の最後に吊りタイプを作ってみる。
 軽く見せるために段板やパネル、金物を細かく作りこんでいくと、実寸モデルや画面で拡大すると確認できても、全体の画像では見えないということになってしまう。

 モデルの作り方はスイープと回転複写を繰り返しているだけで、見た目ほどには複雑ではない。



 階段サイズはこれまでと同じにする。
 階段内半径1000、外半径2500、1周36分割、130x28段=3640(階高)
 段板は20mm、腰のガラスパネルは10mmとする。


 まず、下図を作成する。
難しい加工はしないので、段の分割と手摺の位置程度である。平面から押出すものがあれば、基準線程度は作図しておいた方がよい。

断面方向は、XZ平面(正面図)に作図する。
主に、スイープで押出す断面になる。
位置は回転移動で調整するので、作図が簡単なXZ平面上で作業するのがよい。

手摺の笠木、ガラスパネルなどを準備する。

踏面の切出しは、これまでに作った階段と同様である。

踏面と蹴込を押出しで作成する。
蹴込板はLineを下方向に押出し、さらに厚み方向に押出す。
(踏面を大きく押出し、不要部分を切抜きする方法もあるが、少し手間がかかる。)

できた段板は今後変更しないなら、結合で一体化しておいてもよい。

段板を階高まで回転複写する。

Partワークベンチに移動して、階段の両側に螺旋を作成する。
手摺笠木の断面と螺旋を使ってスイープで押出す。

BIMワークベンチにもどって、手摺の支柱を作成する。
支柱断面を前後10で押出して立体化する。(外側の柱も作成する。)

吊材も作成する。
吊材は上方向に押出し、段板取り付け金物は上下に押出し。

内外の吊材をまとめて選択し、5度(踏面中心 360/36=10度/2)回転して、踏面の中心に移動する。(今後、この部分で段との関係を調整してから回転複写する。)

吊材の回転複写は外周は10回、内周は細かくなりすぎないように4回とする。

支柱も5度回転移動して、段板と手摺笠木の取り合いを確認する。
そのままだと上部に笠木との間に隙間があるので、PlacementでZ方向に移動させながら適当な高さを調整する。(今回は65とする。)
上にずらした分だけ柱脚に隙間ができたので巾木で埋めることにする。

支柱柱の平面図を使って、外側にオフセットコピーする。

できた図形を押出しで立体化し、5度回転移動して支柱の脚部に合わせる。

支柱と巾木をまとめて、回転複写で全体に配置する。

手摺腰壁のガラスパネルの支持金物を作成しておく。
金物断面を前後に押出し、5度回転移動する。

回転複写で支柱位置に配置する。

ガラスパネルは螺旋を使ってスイープで押出しする。


支柱廻りのガラスパネルにスリットを入れるために、切抜き用Solidを作成する。
巾木を作った時と同じように、支柱平面をオフセットコピーしてSolidの平面を作成する。(支柱面からスリット幅20mmとなるように、オフセット20とする。)

ガラス高さ以上になるように1100押出し、5度回転移動、回転複写で支柱位置に配置する。

ガラスパネルと切抜き用Solidを選択し、Cutツールで切抜きする。


ガラスを透明に見せたいので、切抜きでできたCutオブジェクトを選択し透明度を70とする。

階段部材を表示し、軸線や螺旋を非表示にすれば全体像になる。

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