オブジェクトを着色する(4) Renderワークベンチの新しいマテリアル


建築オブジェクトにはMaterialプロパティがあるので、これを設定してレンダリングに反映できるか試してみる。

マテリアル作成ツールはBIMワークベンチにあるが、同じアイコンがRenderワークベンチにもある。見た目は同じだが、クリックしてみるとプリセットの項目に違いがある。
Renderワークベンチのプリセットには「RENDER-」が付いていて、レンダリング用の設定がされているようである。(技術ドキュメントにも、新しいマテリアルと書いてある。)

Renderワークベンチのマテリアル関係のツールは3つある。

Create Materialは、マテリアル作成ウインドウを開いて、マテリアルを作成する。

Edit MaterialRender settingsは、設定の詳細を変更できる。

Apply Materialは、オブジェクトを選択し、MaterialApplierを開いてマテリアルを割付ける。これを使うとMaterialプロパティのリンクを経由しないで直接リンクできるので、操作が簡単になる。

Materialプロパティは、建築オブジェクトにしかないので、ソリッドにマテリアルオブジェクトを直接リンクすることはできなかったが、RenderワークベンチのApply Materialツールを使うと、ソリッドにもMaterialプロパティが追加されるので、マテリアルオブジェクトをリンクすることができるようになる。

Apply MaterialでMaterialを設定すると、Labelの下にMaterialプロパティが追加されている。







BIMワークベンチのマテリアル作成ツールの使い方は、前々回に説明したのでRenderワークベンチのツールについて確認する。

ツールバーのマテリアル作成アイコンの横の矢印マークをクリックすると、プルダウンメニューで3つのツールが表示される。

マテリアル作成をクリックすると、マテリアル選択ウインドウ(RenderMaterial)が開く。
プリセット選択のプルダウンメニューで、使用できるRENDER-付のマテリアルが表示されるので選択する。






名前の右のボタンをクリックするとマテリアルエディタが開くことは、BIMのツールと同じであるが、特に設定は変えないのでクリックする必要はない。
OKすると、モデルタブにMaterialsグループと下層に選択したマテリアルができている。

ここで色や透明度を変えることもできる。


これを繰り返して使いたいマテリアルを作成する。
今のところ、右の9種類のプリセットが登録されている。












マテリアルができたら、着色したいオブジェクトを選択し、ApplyMaterialをクリックする。

MaterialApplierのウインドウが開く。

プルダウンで作成したマテリアルの一覧が出るので、適用するマテリアルを選択する。

OKで戻ると、プロパティにソリッドならMaterialプロパティが追加されてリンクが入っている。建築オブジェクトならMaterialプロパティにリンクが入っている。


今は使わないが、Edit Material Render settingsをクリックすると、マテリアルの詳細を変更することができる。ここで表示されるのは、MaterialEditorとは別の、レンダリングに関する詳細項目である。


マテリアルオブジェクトはBIMワークベンチでも作成できるが、レンダリングするオブジェクトに、それぞれのマテリアルを混在させるとレンダリングできなくなる。
レンダリングするときは、マテリアルオブジェクトはRenderワークベンチで作成するRENDER-の付いたものに統一する方がよい。

Renderワークベンチのマテリアルをソリッドと建築オブジェクトにリンクしてみる。

球体を並べて、下2列はソリッドのまま、最後の1列は柱ツールで建築オブジェクトに変換する。

ソリッドにリンクしたものは、作業ウインドウでは色が反映されないことがあるが、レンダリングすると建築オブジェクトと同じように色と材質が表現される。




レンダリングは検討を始めたところなので不明点が多い。もしかするとFreeCADではなく、LuxCoreRenderの設定で対応すべきことがあるかもしれない。

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