Tips集【基本操作】押出し(Extrude)とトリム(Trimex)で立体の面を押出しする

Face(面)を押し出しする
 Faceの押出しツールの基本は、PartワークベンチのExtrudeである。

パーツ押し出し.svg Extrudeはオプションで、いくつかの方向に押出しすることができる。
 1.法線に沿っては、Faceの面に垂直方向に押出しする。
 2.エッジに沿っては、選択した直線の方向と長さに沿って押し出しする。
 3.カスタム方向は、XYZ軸に対する比率を指定して押出しする。



■Extrudeで立体の面を押し出しする
 Extrudeでは立体の面を直接押出しすることはできない。

 どこかの面を選択し、Extrudeをクリックして押出し長さを設定するところまではできるが、実行すると「シェイプが選択されていません」というエラーになる。





 Partワークベンチで立体の面を押し出しするには、ドラフトFacebinder.svg FaceBinderツールで面を抽出し、その面をExtrudeする。

 面を選択し、FaceBinderをクリックすると、モデルタブにFaceBinderオブジェクトができる。
 これを選択すればExtrudeで押出すことができる。

別の面を押し出すときにも、面を選択しFaceBinderをクリックして面を抽出してからExtrudeで押出しする。

FaceBinderで抽出した面を押し出して作成したオブジェクトは、もとのオブジェクトとは別のオブジェクトになるので、自由に移動することができる。
ただし、FaceBinderはもとのソリッドとリンクしているので、形状を変更すると相互に影響することになる。







 ドラフトTrimex.svg トリム(Trimex)ツールで面を直接押出しする
 Draftワークベンチのトリム(Trimex)ツールを使って、面を押し出しすることができる。トリムで押出したオブジェクトはExtrusionオブジェクトになる。ExtrusionオブジェクトはExtrudeと同じプロパティを持っている。

 トリムツールは、本来は線の端点を延長短縮するツールであるが、FreeCADのトリムツールは面に対してExtrudeのような機能を提供している。
 操作方法は、立体の面を選択し、マウスを作業平面で移動するとX軸方向またはY軸方向の押出し長さを設定することができる。
 押出しする方向は面の法線方向であるが、押出し長さは軸線方向で入力する。

 XY平面にあるFace(面)を押出すためには、Z軸方向に押出し長さを指定する必要がある。作業平面がXY平面になっていると、マウスをZ軸方向に動かして押出し長さを指定することができないので、押出し操作をすることができない。

操作例
作業平面がXY平面で、その面上に立方体があるとき、垂直の面を選択すればトリムツールで押出しすることができる。
上面(水平面)を選択すると、押出しすることはできない。この時に作業平面をXZ平面に移動すると、水平面と直行する方向にマウスを動かすことができるので、押出し操作をすることが可能になる。

また、XY平面に作図した長方形でも、作業平面をXZにすれば垂直方向に押出すことができる。

トリムで押出したExtrusionオブジェクトは、もとのオブジェクトと別のオブジェクトなので自由に移動できる。

ベースオブジェクトはFaceになり、もとのオブジェクトとはリンクしていないが、寸法のプロパティがないのでベースオブジェクトの形状を変更することができない。押出し長さについてはDirプロパティを展開すると、XYZの数値入力欄があるので変更することができる。
(押出し距離は、v0.19.3で垂直押出し距離を入力できるようになった。)




■PartDesignワークベンチで面を直接押出しする
 PartDesignワークベンチでは、PadやPocketを使用すると、立体の面を選択し直接押出しすることができる。PadやPocketはExtrudeの拡張版なので、作業平面に関係なく面の法線方向に押出しする。

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